- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 日本経済 >
- 雇用統計07年12月~雇用情勢は底堅さ維持
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■見出し
・失業率は3.8%で横ばい
・有効求人倍率の低下止まらず
■introduction
総務省が1月29日に公表した労働力調査によると、07年12月の完全失業率は前月から横ばいの3.8%となった(ロイター事前予想:3.9%、当社予想も3.9%)。
雇用者数が前年比1.1%と11月の同1.2%に続き高めの伸びとなり、自営業主・家族従業者の減少幅が縮小したため、就業者数が前年比0.7%と11月の同0.4%から伸びが高まった。雇用者数は07年9月には前年比0.2%まで伸びが鈍化したが、足もとでは伸びが再び高まっている。雇用情勢は厳しさが残るものの底堅さは維持していると判断される。
失業者は前年に比べ13万人の減少となり、11月と同じ減少幅となった。失業者の内訳を求職理由別に見ると、自己都合が93万人と前年に比べ8万人の減少、非自発的離職者が75万人で前年と同水準、その他が50万人と前年に比べ5万人の減少となった。
雇用者数の内訳を従業員規模別に見ると、500人以上の大企業で大幅な増加が続く中、30~99人の企業は2ヵ月連続の増加、29人以下の企業でも減少幅が縮小した(11月:前年差▲29万人→12月:同▲4万人)。収益環境の悪化などから中小企業の雇用情勢は厳しさを増していると考えられているが、今月の結果からは、中小企業の雇用減に歯止めがかかりつつある様子もうかがえる。ただし、労働力調査は月々の振れが大きい統計であるため、来月以降の動向が注目される。
労働力率(15歳以上人口に占める労働力人口の割合)は、60.0%と前年に比べ0.1ポイントの上昇となった。年齢別には、06年4月に施行された改正高年齢者雇用安定法の影響から、60~64歳の大幅上昇(12月:前年差3.1ポイント)が顕著となっている。
(2008年01月29日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1836
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
斎藤 太郎のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/03/21 | 消費者物価(全国25年2月)-コアCPI上昇率は当面3%前後で推移する見通し | 斎藤 太郎 | 経済・金融フラッシュ |
2025/03/19 | 貿易統計25年2月-関税引き上げ前の駆け込みもあり、貿易収支(季節調整値)が黒字に | 斎藤 太郎 | 経済・金融フラッシュ |
2025/03/11 | 2024~2026年度経済見通し-24年10-12月期GDP2次速報後改定 | 斎藤 太郎 | Weekly エコノミスト・レター |
2025/03/07 | 可処分所得を下押しする家計負担の増加-インフレ下で求められるブラケットクリープへの対応 | 斎藤 太郎 | 基礎研マンスリー |
新着記事
-
2025年03月21日
東南アジア経済の見通し~景気は堅調維持、米通商政策が下振れリスクに -
2025年03月21日
勤務間インターバル制度は日本に定着するのか?~労働時間の適正化と「働きたい人が働ける環境」のバランスを考える~ -
2025年03月21日
医療DXの現状 -
2025年03月21日
英国雇用関連統計(25年2月)-給与(中央値)伸び率は5.0%まで低下 -
2025年03月21日
宇宙天気現象に関するリスク-太陽フレアなどのピークに入っている今日この頃
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
【雇用統計07年12月~雇用情勢は底堅さ維持】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
雇用統計07年12月~雇用情勢は底堅さ維持のレポート Topへ