2007年06月21日

貿易統計07年5月~米国向け輸出の落ち込みをEU、アジア向けがカバー

経済研究部 経済調査部長 斎藤 太郎

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■見出し

・貿易収支は7ヵ月連続で改善
・IT関連、自動車輸出が持ち直し
・米国経済減速の影響は継続

■introduction

財務省が6月21日に公表した貿易統計によると、5月の貿易黒字は3,895億円(前年比9.3%)となり、市場予想(ロイター集計:4,485億円、当社予想は3,997億円)を若干下回った。貿易収支は7ヵ月連続で前年よりも改善したが、改善幅は前月よりも縮小した。
輸出金額は前年比15.1%と2ヵ月ぶりに二桁の伸びとなった(4月:同8.2%)。輸出価格が前年比8.5%(4月:同7.8%)と高い伸びを続ける中、ほぼ横ばいの動きが続いていた輸出数量が前年比6.1%と(4月:同0.4%)と大きく持ち直したためである。
輸入金額は、前年比15.5%と3ヶ月ぶりに二桁の伸びとなった。輸入数量が前年比1.0%と3ヵ月ぶりにプラスに転じ(4月:同▲6.1%)、原材料価格の上昇や円安の進展などから輸入価格が前年比14.3%と前月の10.2%からさらに伸びを高めた。

(2007年06月21日「経済・金融フラッシュ」)

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経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴
  • ・ 1992年:日本生命保険相互会社
    ・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
    ・ 2019年8月より現職

    ・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
    ・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
    ・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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