- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 欧州経済 >
- 一様ではないユーロ高のインパクト
■目次
1.対欧州、アジア通貨ではユーロは安定
2.製造業の競争力は賃金抑制で向上
3.域内での競争力格差は拡大
4.解消しないユーロ高への温度差
■introduction
2005年12月に欧州中央銀行(以下、ECB)が段階的な金融緩和の除去に着手してから、ユーロの対円、対ドル相場の増価ペースは加速、最安値との比較では、増価率は5割前後にまで達している。累次の利上げと通貨高で、ユーロ圏企業の経営環境は大きく変わっていると考えられるものの、景気に大きな変調が見られないのはなぜか。
為替面では、理由の1つとして、対円、対ドルではユーロ高でもユーロ独歩高ではないことが挙げられよう。複数の通貨に対する為替相場を貿易ウエイトで加重平均した実効為替相場のユーロ高のペースは、対円や対ドルに比べ遥かにマイルドである(図表-1)。これは、約半分のウエイトを占める他の欧州通貨や、ウエイトで4番目の中国・人民元を始めとするアジア通貨との関係は安定的、あるいはユーロ安となっていることによる。対欧州通貨では、ユーロ連動型の為替制度の採用などで制度的に安定が図られているケースもある。
(2007年04月25日「基礎研マンスリー」)
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1832
- ・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職
・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員
伊藤 さゆりのレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2024/09/18 | 欧州経済見通し-景況感の回復に乏しく、成長は緩慢 | 伊藤 さゆり | Weekly エコノミスト・レター |
2024/09/06 | 14年振りの英労働党政権-短かったハネムーン期間 | 伊藤 さゆり | 基礎研マンスリー |
2024/07/31 | 右傾化した欧州議会-極右伸長の政策への影響は限定的だが | 伊藤 さゆり | Weekly エコノミスト・レター |
2024/07/11 | EUの対中国デリスキングの行方-2024年欧州議会選挙を越えて | 伊藤 さゆり | ニッセイ基礎研所報 |
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年11月05日
今週のレポート・コラムまとめ【10/29-11/1発行分】 -
2024年11月01日
為替介入の軌跡を振り返る~2022年以降のまとめと今後の行方 -
2024年11月01日
汎欧州年金商品の将来に向けた改定の方向性(欧州)-EIOPAの提案書の紹介 -
2024年11月01日
ユーロ圏失業率(2024年9月)-失業率は過去最低水準の6.3% -
2024年11月01日
米個人所得・消費支出(24年9月)-堅調な個人消費の一方、コアPCE価格指数は高止まり
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
【一様ではないユーロ高のインパクト】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
一様ではないユーロ高のインパクトのレポート Topへ