- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経営・ビジネス >
- 雇用・人事管理 >
- 止まらない非正規雇用の流れ
2005年09月22日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
<派遣社員の急増をどう見るか>
- 2004年中の雇用増はパートタイム労働者の増加によるものだったが、2005年入り後一般労働者も増加に転じ、4月以降はパートタイム労働者の増加率を上回ることが多くなっている。しかし、正社員は減少が続いており、一般労働者の増加は派遣社員などの非正規雇用が中心と考えられる。
- 派遣社員の賃金水準(年収ベース)はパートタイム労働者の約2倍だが、正社員の約2分の1である。雇用の非正規化に伴う賃金低下圧力は依然続いていると考えられる。
- また、派遣社員が1年間で失業者となる確率(失業化率)は10%前後と高く、安定的な雇用形態とは言えない。
- ボーナスが増加し、パート代替の動きが止まりつつあることは、企業の人件費抑制姿勢に一定の変化が生じていることを表している。しかし、雇用増の中心は派遣社員などの非正規雇用であり、企業は引き続き人件費の変動費化を進めている。したがって、企業収益の悪化などを引き金として企業が雇用、賃金の削減に踏み切った場合には、これまで以上のスピードで調整が進む可能性が高いだろう。
(2005年09月22日「Weekly エコノミスト・レター」)

03-3512-1836
経歴
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
斎藤 太郎のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/08/25 | Japan’s Economic Outlook for Fiscal Years 2025-2026 (August 2025) | 斎藤 太郎 | Weekly エコノミスト・レター |
2025/08/22 | 消費者物価(全国25年7月)-コアCPIは8月に3%割れ、年末には2%程度まで鈍化する見通し | 斎藤 太郎 | 経済・金融フラッシュ |
2025/08/20 | 貿易統計25年7月-貿易収支は事前予想を大きく下回ったが、関税引き上げの影響本格化はこれから | 斎藤 太郎 | 経済・金融フラッシュ |
2025/08/18 | 2025・2026年度経済見通し(25年8月) | 斎藤 太郎 | Weekly エコノミスト・レター |
新着記事
-
2025年08月26日
大砲かバターか-国防費の大幅引き上げに動く欧州の現実 -
2025年08月26日
芝浦電子に対するM&A攻防-公開買付期間の延長 -
2025年08月26日
相続における死亡保険金-遺留分侵害請求 -
2025年08月26日
今週のレポート・コラムまとめ【8/19-8/25発行分】 -
2025年08月25日
「持ち家か、賃貸か」。法的視点から「住まい」を考える(4)~「所有権」の制限:「公法上の制限」は公共の福祉のため~
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【止まらない非正規雇用の流れ】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
止まらない非正規雇用の流れのレポート Topへ