- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 欧州経済 >
- 欧州経済概況-1~3月期の改善に潜む不安材料
2005年05月27日
- 1~3月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比0.5%に改善したが、3月以降、直近まで、ユーロ圏主要国では企業景況感の悪化が続き、消費者信頼感も低迷している。サーベイ調査は先行きの成長鈍化を示唆している。
- ドイツは1~3月期の急反発を牽引した輸出・設備投資の伸びの鈍化が見込まれる。フランスの内需は底堅さを保つものの、伸びは鈍化するであろう。
- 2期連続のマイナス成長と落ち込みを見せているイタリアの不振は、世界貿易の拡大ペースの鈍化、ユーロ高の持続、さらに低い生産性と低所得国との輸出構造面での競合というイタリア固有の構造的問題から輸出の景気牽引力が低下していることによる。
- イタリアはすでにユーロ参加で自国通貨の下落を景気回復の梃子とすることはできなくなっており、生産性に見合った賃金への調整、規制緩和、さらに長期的課題として低生産性の原因である教育面での改革等に取り組む必要がある。
(2005年05月27日「Weekly エコノミスト・レター」)
このレポートの関連カテゴリ
![](https://www.nli-research.co.jp/files/topics/43_ext_01_0.jpeg?v=1531973337)
03-3512-1832
経歴
- ・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職
・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員
伊藤 さゆりのレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2024/07/11 | EUの対中国デリスキングの行方-2024年欧州議会選挙を越えて | 伊藤 さゆり | ニッセイ基礎研所報 |
2024/07/10 | 英仏下院選を終えて-財政リスクを警戒すべきはどちらか? | 伊藤 さゆり | 研究員の眼 |
2024/07/01 | 英労働党政権誕生で変わること、変わらないこと | 伊藤 さゆり | 研究員の眼 |
2024/06/19 | グローバル・エリートの盲点-ブレグジットを思い起こさせるフランスの政治情勢- | 伊藤 さゆり | 研究員の眼 |
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年07月26日
職場における温度、匂い、音等は、どういう人がシンドイと思っているのか -
2024年07月26日
米GDP(24年4-6月期)-前期比年率+2.8%と前期から大幅上昇、市場予想の+2.0%も大幅に上回る -
2024年07月26日
お金の流れでみる日本経済 -
2024年07月25日
消えた580兆円~住宅投資をしても残高の増加は限定的~日本の住宅投資はなぜ「資産化」しないのか~ -
2024年07月24日
中国経済の現状と注目点-好調は持続せず、不動産不況と貿易摩擦で弱り目に祟り目の中国経済
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
【欧州経済概況-1~3月期の改善に潜む不安材料】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
欧州経済概況-1~3月期の改善に潜む不安材料のレポート Topへ