- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 欧州経済 >
- 欧州経済:低迷するユーロ圏の個人消費
2004年02月20日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
- 10~12月期のユーロ圏の成長率は、7~9月期の前期比0.4%を下回る同0.3%であった。全体として回復は続き、フランスは同0.5%成長に僅かながら加速したものの、ドイツの低迷やイタリアのゼロ成長への減速によって回復のテンポは抑えられた。
- ドイツ、フランスでは、輸出、生産の回復により、設備投資は下げ止まりつつあるが、雇用・所得環境の悪化と社会保障制度改革への懸念から個人消費は弱い。両国の回復ペースの差の主因は、個人消費が、フランスでは伸び率の鈍化に留まっているのに対し、ドイツは成長を下押ししていることにある。
- ドイツ、フランスの先行指標は、ユーロ高の影響で輸出・生産の伸びが先行き鈍化する一方、個人消費の低迷が続くことを示唆している。
- イタリアの10~12月期の不振は、10月の年金改革に抗議するゼネストが一因である。年明け後も、昨年末のパラマラット社の不正経理事件の余波で、消費者信頼感の悪化は続いているほか、企業景況感の改善も足踏みしており、低迷から抜け出せていない。
(2004年02月20日「Weekly エコノミスト・レター」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1832
経歴
- ・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職
・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員
伊藤 さゆりのレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/03/07 | 始動したトランプ2.0とEU-浮き彫りになった価値共同体の亀裂 | 伊藤 さゆり | 基礎研マンスリー |
2025/01/24 | トランプ2.0とユーロ-ユーロ制度のバージョンアップも課題に | 伊藤 さゆり | Weekly エコノミスト・レター |
2025/01/17 | トランプ2.0とEU-促されるのはEUの分裂か結束か?- | 伊藤 さゆり | |
2024/12/13 | 欧州経済見通し-逆風のなか、回復は緩慢な足取りに | 伊藤 さゆり | Weekly エコノミスト・レター |
新着記事
-
2025年03月14日
噴火による降灰への対策-雪とはまた違う対応 -
2025年03月14日
ロシアの物価状況(25年2月)-前年比で上昇が続き10%超に -
2025年03月14日
株式インデックス投資において割高・割安は気にするべきか-長期投資における判断基準について考える -
2025年03月13日
インド消費者物価(25年2月)~2月のCPI上昇率は半年ぶりの4%割れ -
2025年03月13日
行き先を探す“核の荷物”~高レベル放射性廃棄物の最終処分とエネルギー政策~
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
【欧州経済:低迷するユーロ圏の個人消費】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
欧州経済:低迷するユーロ圏の個人消費のレポート Topへ