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中国経済見通し~バブル経済の調整に苦しむ中国、やはり景気失速か、それとも安定成長に軟着陸できるのか?
三尾 幸吉郎
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- 中国では、4-6月期の実質経済成長率が前年同期比7.5%増と前四半期を下回るなど成長鈍化が続いている。但し、7月の工業生産が前四半期を大幅に上回る伸びを示したことから、7-9月期には成長鈍化に歯止めが掛かるとの見方が強まっている。
- 輸出は、今年1-7月期に前年同期比9.5%増と昨年の伸びを上回っているが、“輸出水増し”を勘案した実態はそれより悪い。今後も人民元高や製造業PMI(新規輸出受注)の低迷で大幅改善は見込みづらいが、欧州経済が最悪期を脱することなどで回復に向かうだろう。
- 消費は、今年1-7月期の小売売上高が前年同期比12.8%増と昨年の伸びを下回るなど冴えない。腐敗汚職撲滅を目指す一連の動きは、短期的には消費にマイナスだが、長い目で見るとプラスで、今年の消費は停滞気味となるものの来年以降は徐々に増加ピッチを高めると予想する。
- 投資は、今年1-7月期の固定資産投資が前年同期比20.1%増と昨年の伸びを下回っている。今後は、環境インフラ関連やサービス関連の伸びは高まるものの、過剰生産設備を抱える製造業や理財商品の健全化で不動産関連の投資が鈍ることから、減速傾向を強めると予想する。
- 全体の見通しとしては、健全化を目指す政策によるマイナス効果を、新たな政策発動によるプラス効果が相殺して、2013年前年比7.5%増、2014年同7.6%増、2015年同7.2%増と予想する。リスクとしてはシャドーバンキング問題等を契機にハードランディングに陥る可能性が挙げられるが、危険を報せる3指標(求人倍率、住宅価格、株価)に今のところ異常はない。
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三尾 幸吉郎
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(2013年08月23日「Weekly エコノミスト・レター」)
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