- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 欧州経済 >
- 英国GDP(2025年1-3月期)-前期比では0.7%に加速
2025年05月16日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
1.結果の概要:前期比では0.7%増に加速、前年比では1.3%増に低下
1 bloomberg集計の中央値。以下の予想も同様。
2.結果の詳細:基調的な成長率は掴みにくい状況
英国の1-3月期の実質成長率は前期比0.7%(年率換算2.9%)となり、24年10-12月期(前期比0.1%、年率0.4%)から加速した。その結果、1-3月期の実質GDPの水準はコロナ禍前(19年10-12月)と比べて4.1%ほど高い水準まで回復した。ただし、ユーロ圏各国と比較すると相対的に回復は遅れている(図表2)。
前期比成長率を需要項目別に確認すると、前期比では個人消費が0.2%(前期0.1%)、政府消費が▲0.5%(前期0.5%)、投資が2.9%(前期▲0.6%)、輸出が3.5%(前期▲1.8%)、輸入が2.1%(前期2.9%)、前期比寄与度は在庫変動等が▲0.18%ポイント(前期1.64%ポイント)、純輸出が0.36%ポイント(前期▲1.60%ポイント)となった2。輸出の拡大などにはトランプ政権が公表した関税政策の実施前の駆け込み需要が発生している可能性もあり、前年比伸び率は低下するなど基調的な成長率は掴みにくい状況と言える。
コロナ禍前比で見ると個人消費が2.0%、政府消費が11.9%、投資が8.0%、輸出が▲2.9%、輸入が10.8%で、輸出の回復が相対的に遅れている。
前期比成長率を需要項目別に確認すると、前期比では個人消費が0.2%(前期0.1%)、政府消費が▲0.5%(前期0.5%)、投資が2.9%(前期▲0.6%)、輸出が3.5%(前期▲1.8%)、輸入が2.1%(前期2.9%)、前期比寄与度は在庫変動等が▲0.18%ポイント(前期1.64%ポイント)、純輸出が0.36%ポイント(前期▲1.60%ポイント)となった2。輸出の拡大などにはトランプ政権が公表した関税政策の実施前の駆け込み需要が発生している可能性もあり、前年比伸び率は低下するなど基調的な成長率は掴みにくい状況と言える。
コロナ禍前比で見ると個人消費が2.0%、政府消費が11.9%、投資が8.0%、輸出が▲2.9%、輸入が10.8%で、輸出の回復が相対的に遅れている。
名目GDPは、1-3月期の前期比で1.6%(24年10-12月期は1.1%)、前年同期比で5.8%(前期6.4%)、デフレータは前期比0.8%(前期1.0%)、前年同期比4.5%(前期4.8%)となった(図表5)。デフレータで見たインフレ圧力は緩和されている。
名目GDPを所得別に見ると、雇用者報酬が前期比1.4%(前期2.6%)、営業余剰は同2.7%(前期▲1.6%)となり、いずれもプラス成長となった。
2 なお、最近は貴重品である金取得により在庫変動や純輸出の寄与度がぶれやすくなっている面がある(成長率に及ぼす影響は在庫変動と純輸出で相殺される)。
名目GDPを所得別に見ると、雇用者報酬が前期比1.4%(前期2.6%)、営業余剰は同2.7%(前期▲1.6%)となり、いずれもプラス成長となった。
2 なお、最近は貴重品である金取得により在庫変動や純輸出の寄与度がぶれやすくなっている面がある(成長率に及ぼす影響は在庫変動と純輸出で相殺される)。
(2025年05月16日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1818
経歴
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
高山 武士のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/07/14 | ロシアの物価状況(25年6月)-6月は総合指数・コア指数のいずれも低下 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
2025/07/07 | トランプ関税前後の貿易状況 | 高山 武士 | 基礎研レター |
2025/07/03 | ユーロ圏失業率(2025年5月)-失業率はやや上昇したが、依然低位安定 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
2025/07/02 | ユーロ圏消費者物価(25年6月)-総合指数の前年比2%水準が継続 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
新着記事
-
2025年07月15日
民間医療保険の健全性強化を図るインドネシア-医療保険規制は医療制度の課題を示す- -
2025年07月15日
「SDGs疲れ」の空気から考える、本当のサステナビリティ-「検索データ」から見る、日・米・欧のSDGsギャップ -
2025年07月15日
今週のレポート・コラムまとめ【7/8-7/14発行分】 -
2025年07月14日
ニッセイ基礎研所報 2025(Vol.69) -
2025年07月14日
ロシアの物価状況(25年6月)-6月は総合指数・コア指数のいずれも低下
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【英国GDP(2025年1-3月期)-前期比では0.7%に加速】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
英国GDP(2025年1-3月期)-前期比では0.7%に加速のレポート Topへ