- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 年金 >
- 企業年金 >
- 企業年金とESG
2022年03月03日
企業年金制度が存在しているのは主に大企業であり、確定給付型の年金は、母体企業の財務に対する影響もあって、過去の遺物のようにしか思われていない。しかし、日本は世界各国を見回しても確定給付型企業年金がもっとも成功している国の一つだろう。
日本の多くの企業年金が積立不足を脱することが出来た背景としては、近年の株高に加えて、金融緩和を受けて予定利率を引下げたことが指摘できる。企業年金連合会の調査では、企業年金の予定利率は平均で2.2%程度まで低下している。
日本の企業年金において”グローバルスタンダード”から遅れていると見られるのが、ESG投資への対応である。国連PRI原則に署名した企業年金は片手で数えられるほどであり、スチュワードシップコード受け入れを表明しているものも70程度である。
GPIFが率先してESG投資に取組んでいるのは、それが長期的な視点から年金制度のためであり、国民のためと考えるからである。では、企業年金はなぜESG投資に消極的なのか。担当者が足りないというのが大きな理由なのだろう。しかし、運用委託先への指示で、ESG投資は開始できる。企業年金は、母体企業と一体になって、積極的にESGへ取組んではどうだろうか。
日本の多くの企業年金が積立不足を脱することが出来た背景としては、近年の株高に加えて、金融緩和を受けて予定利率を引下げたことが指摘できる。企業年金連合会の調査では、企業年金の予定利率は平均で2.2%程度まで低下している。
日本の企業年金において”グローバルスタンダード”から遅れていると見られるのが、ESG投資への対応である。国連PRI原則に署名した企業年金は片手で数えられるほどであり、スチュワードシップコード受け入れを表明しているものも70程度である。
GPIFが率先してESG投資に取組んでいるのは、それが長期的な視点から年金制度のためであり、国民のためと考えるからである。では、企業年金はなぜESG投資に消極的なのか。担当者が足りないというのが大きな理由なのだろう。しかし、運用委託先への指示で、ESG投資は開始できる。企業年金は、母体企業と一体になって、積極的にESGへ取組んではどうだろうか。
(2022年03月03日「ニッセイ年金ストラテジー」)
このレポートの関連カテゴリ
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年07月26日
職場における温度、匂い、音等は、どういう人がシンドイと思っているのか -
2024年07月26日
米GDP(24年4-6月期)-前期比年率+2.8%と前期から大幅上昇、市場予想の+2.0%も大幅に上回る -
2024年07月26日
お金の流れでみる日本経済 -
2024年07月25日
消えた580兆円~住宅投資をしても残高の増加は限定的~日本の住宅投資はなぜ「資産化」しないのか~ -
2024年07月24日
中国経済の現状と注目点-好調は持続せず、不動産不況と貿易摩擦で弱り目に祟り目の中国経済
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
【企業年金とESG】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
企業年金とESGのレポート Topへ