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- 東南アジア経済の見通し~オミクロン株の影響に不安が残るが、22年は経済再開に伴って景気の回復が進む
2021年12月20日
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■要旨
- 2021年7-9月期は東南アジア地域でデルタ株が蔓延して新型コロナウイルスの感染ペースが加速したため、各国政府は都市封鎖など活動制限を厳格化、実体経済が停滞して成長率が大きく低下した。
- 消費者物価上昇率は、当面はエネルギー価格下落の影響や、一定の活動制限措置が残るために需給面からの下押し圧力が続いて次第に鈍化するが、その後は経済再開が進むなかで労働需給が引き締まり、次第に上向くと予想する。
- 金融政策は、当面はコロナ禍でダメージを受けた経済の回復を後押しするため、22年前半まで各国の政策金利が据え置かれると予想する。しかし、ワクチン普及に伴う経済回復や米国の金融緩和策の縮小および政策金利の引上げに伴う資金流出が強まるなか、22年半ばから各国中銀が利上げに踏み切るだろう。
- 経済の先行きは、オミクロン株の感染拡大の懸念がくすぶるが、ワクチンの普及により柔軟な感染対策と経済活動の両立が可能となるため、22年は経済再開による景気の回復が進むと予想する。足元では各国で外国人観光客の受け入れを再開する動きもあり、コロナ禍で低迷した観光業が回復することも労働市場の改善を通じて内需拡大に繋がるだろう。
■目次
1.東南アジア経済の概況と見通し
・経済概況:感染再拡大を背景に成長率が再び低下
・新型コロナ感染状況:活動制限強化により改善に転じる
・物価:経済再開が進むにつれて緩やかに上昇
・金融政策:22年は各国で政策金利を引き上げ
・経済見通し
:オミクロン株の影響に不安が残るが、来年は経済再開に伴って景気の回復が進む
2.各国経済の見通し
2-1.マレーシア
2-2.タイ
2-3.インドネシア
2-4.フィリピン
2-5.ベトナム
1.東南アジア経済の概況と見通し
・経済概況:感染再拡大を背景に成長率が再び低下
・新型コロナ感染状況:活動制限強化により改善に転じる
・物価:経済再開が進むにつれて緩やかに上昇
・金融政策:22年は各国で政策金利を引き上げ
・経済見通し
:オミクロン株の影響に不安が残るが、来年は経済再開に伴って景気の回復が進む
2.各国経済の見通し
2-1.マレーシア
2-2.タイ
2-3.インドネシア
2-4.フィリピン
2-5.ベトナム
(2021年12月20日「Weekly エコノミスト・レター」)
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03-3512-1780
経歴
- 【職歴】
2008年 日本生命保険相互会社入社
2012年 ニッセイ基礎研究所へ
2014年 アジア新興国の経済調査を担当
2018年8月より現職
斉藤 誠のレポート
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