2018年07月10日

2017年度生命保険決算の概要-低金利から始まる貯蓄性商品の減少と外債へのシフト

保険研究部 主任研究員 年金総合リサーチセンター・気候変動リサーチセンター兼任 安井 義浩

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■要旨

生命保険会社41社の2017年度(2018年3月期)決算が5月下旬に出揃った。販売業績面では、新契約高は▲21.9%減少、保有契約高は▲1.8%減少となった。うち第三分野は引き続き好調である。保険料等収入は、貯蓄性商品において減少した。基礎利益は、外債投資の効果等が表われて増加したが、死亡率引き下げもあって、保険関係収支は今後も苦しい状況となるだろう。外債への投資リスクも増しているが、ソルベンシーマージン比率などで表される健全性には今のところ問題ないようだ。

■目次

1――保険業績(全社)
2――大手中堅9社の収支状況
  1|基礎利益は増加
  2|利差益は逆ざや解消以降最高水準
  3|当期利益は増加~引き続き内部留保に重点をおくが、配当も安定的な水準
  4|ソルベンシー・マージン比率~高水準を維持
3――かんぽ生命の状況
4――(トピックス)低金利がもたらす各方面への影響
  1|標準利率、死亡率の改定の影響
  2|外債投資、外貨建保険へのシフト
  3|株式投資も徐々に増加のきざし?
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保険研究部   主任研究員 年金総合リサーチセンター・気候変動リサーチセンター兼任

安井 義浩 (やすい よしひろ)

研究・専門分野
保険会計・計理、共済計理人・コンサルティング業務

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レポート紹介

【2017年度生命保険決算の概要-低金利から始まる貯蓄性商品の減少と外債へのシフト】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

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