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九州のインバウンド観光需要-九州における訪日外国人旅行者の特性と需要動向

竹内 一雅
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6. さいごに-今後の九州インバウンド観光の振興のために
博多港中央埠頭の整備計画が平成30年代後半の完成に向けて進行中であるが、すでに博多港は受入れが上限に達しているといわれており、整備の完成までは、他の港湾での受入れ増加が重要となっている。また、空路を通じた受入れ拡大に関しても、福岡空港で滑走路の増設計画が進行中で2024年度の運行開始を目指している18。福岡空港は国内で最も混雑の激しい空港として有名で、2024年まではインバウンド客の大幅な増加は難しいため、他の空港が外国人の受入れを増加させる必要があるだろう。
そのためには、各港湾の整備に加え、それぞれの観光資源の開発とPRも重要となってくる。既に、九州の各観光地の外国人からの認知度は比較的高く、訪問意向の比率も低くない(図表-36)。九州の各県・各市町村は、それぞれの魅力を認識し、整備を進め、さらなるPRにより、外国人の訪日需要を一層、高めることができると思われる。
2025年には団塊世代が75歳以上の後期高齢者となる。2025年以降は日本人旅行者数の減少が懸念されることからも、外国人インバウンド観光の拡大は、九州の地域経済にとって現在以上に重要になると考えられる。
17 他の地域でも、訪日外国人の特性等にはそれぞれ特徴があるだろう。インバウンド観光の振興のためにはそれぞれの地域における特徴を定量的・定性的に把握することが第一歩になるのではないだろうか。
18 九州地方整備局福岡空港整備推進室「福岡空港プロジェクト」参照のこと。現在、1時間当たりの発着回数の上限は35回(H27年度末)となっているが、滑走路増設後には40回、飛行経路の見直しで45回まで対応が可能と想定されている(福岡市「福岡空港の滑走路増設の進捗状況等について」(2016年1年25日)より)。
(2017年01月06日「不動産投資レポート」)
竹内 一雅
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日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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