2017年01月06日

九州のインバウンド観光需要-九州における訪日外国人旅行者の特性と需要動向

竹内 一雅

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3)高まる外国人宿泊者比率
延べ宿泊者数に占める外国人比率は上昇を続けている(図表-22)。九州各県の外国人宿泊者比率も急上昇しており、2016年1~10月実績で、福岡県16.4%(2014年は8.5%)、佐賀県8.1%(同2.9%)、長崎県10.2%(同6.9%)、熊本県7.1%(同7.3%)、大分県12.0%(同6.0%)、宮崎県6.4%(同5.0%)、鹿児島県6.6%(同3.5%)となっている(図表-23)。なお、熊本県の2015年の外国人宿泊比率は10.0%であり、震災による外国人宿泊者の減少で外国人比率が低下したようだ。
図表-22 外国人宿泊比率
図表-23 都道府県別・タイプ別にみた宿泊施設における外国人宿泊比率/図表-23(参考) 都道府県別・タイプ別にみた宿泊施設における外国人宿泊比率(2014年)
4)韓国人比率が圧倒的に高い九州の外国人宿泊者
九州の外国人宿泊者として圧倒的な存在感を誇っているのが韓国人である。九州の宿泊施設における外国人延べ宿泊者数のうちの35.0%が韓国人であり、次いで台湾(20.4%)、中国(12.4%)、香港(12.3%)と続いている(2016年1~10月実績)(図表-24)。特に、大分県、佐賀県、宮崎県では韓国人比率が4割を上回っている。ただし、クルーズ船を除いた九州への外国人入国者のうち、韓国人が57.5%(2016年1~10月実績)を占めていることを考えると、入国者比率(57.5%)に比べて宿泊者比率(35.0%)が低いのは、韓国人の滞在日数が少ないためと考えられる(図表-25)。
図表-24 都道府県別にみた 訪日外国人旅行者の国籍別構成比(2016年1-10月計)/図表-25 日本での滞在日数(入国港湾別・国籍別)(2015年)
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竹内 一雅

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