- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 金融・為替 >
- 金融政策 >
- 金融市場の動き(12月号)~2015年は金融市場にとってどんな年?
2014年12月05日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
- (金融市場) 2015年はどのような年になるのだろうか。海外のスケジュールを見渡してみると、最大の材料はやはり「米国の利上げ」になりそうだ。来年の世界経済・金融市場はこの地殻変動と向き合うことになる。欧州では、債務危機の後遺症に苦しむギリシャとスペイン、EU離脱問題を抱える英国の選挙が注目される。EUやユーロ圏内の不協和音を高める展開となれば、市場の悲観材料に成り得る。その他、ECBの量的緩和や地政学リスクも材料となる。国内では、統一地方選挙と自民党総裁選が大きな注目材料だ。首相・政権への高い支持が示されるかがポイントになる。アベノミクス・TPPの進捗も重要になる。これらを踏まえ、来年の本邦金融市場のシナリオを考えると、やはり米景気回復・利上げを受けた株高・円安ドル高がメインシナリオになる。これをベースにその他の材料が上振れ・下振れ要因として位置付けられる。世界経済はまだ耐久力が弱いだけに、下振れ懸念から悲観が台頭し、株安・円高に振れる局面もありそうだ。また、足元の120円という為替水準が安定的なものなのかも疑念が残る。総選挙まではリスクオン地合いからドルが底堅く推移するだろうが、年末年始にかけては材料出尽くし、政治からの円安けん制への警戒、貿易赤字縮小などから一旦調整を迎える可能性がある。
- (日銀金融政策) 日銀は11月の決定会合で現行の金融政策を維持。景気の現状認識や先行き、物価の先行きについては引き続き強気のスタンスを維持している。
- (金融市場の動き) 11月は急激な円安が進行、ユーロドルは横ばい、長期金利はやや低下した。当面は円安ドル高のち一旦円高サイドへ調整、ユーロドルはじり安、長期金利は横ばい圏内の動きを予想している。
(2014年12月05日「Weekly エコノミスト・レター」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1870
経歴
- ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所
・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)
上野 剛志のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/08/12 | 貸出・マネタリー統計(25年7月)~銀行貸出が連月で急増、定期預金も増勢を拡大中 | 上野 剛志 | 経済・金融フラッシュ |
2025/08/04 | 長期金利1.6%到達は通過点か?~今後の金利見通し | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
2025/07/23 | 参院選・日米関税合意を受けて円相場はどう動く?~マーケット・カルテ8月号 | 上野 剛志 | 基礎研マンスリー |
2025/07/09 | 貸出・マネタリー統計(25年6月)~銀行貸出の伸びが回復、マネタリーベースは前年割れが定着 | 上野 剛志 | 経済・金融フラッシュ |
新着記事
-
2025年08月19日
「縮みながらも豊かに暮らす」社会への転換(3)-「稼ぐ力」「GX」強化と若年・女性参加を促す「ウェルビーイング」 -
2025年08月19日
今週のレポート・コラムまとめ【8/12-8/18発行分】 -
2025年08月18日
タイ経済:25年4-6月期の成長率は前年同期比2.8%増~駆け込み輸出が観光業の落ち込みを相殺 -
2025年08月18日
2025・2026年度経済見通し(25年8月) -
2025年08月15日
マレーシア経済:25年4-6月期の成長率は前年同期比+4.4%~堅調な内需に支えられて横ばいの成長に
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【金融市場の動き(12月号)~2015年は金融市場にとってどんな年?】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
金融市場の動き(12月号)~2015年は金融市場にとってどんな年?のレポート Topへ