2014年09月04日

地方圏・東京圏における若年層の人口移動

竹内 一雅

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■見出し

1― はじめに
2― 東京圏と地方圏の人口移動の現状-地方圏からの若者の転出超過
3― 東京圏と地方圏の長期的な人口移動の特徴-東京圏の転入超過は転出者数の減少による
4― 東京圏と地方圏の年齢別にみた長期的人口移動の変化
  (1) 東京圏の年齢別人口移動
  (2) 地方圏の年齢別人口移動
5― 東京都と地方圏間の年齢別人口移動
6― おわりに
巻末参考資料 (国勢調査人口移動集計に基づく東京都と地方圏の人口移動)

■要旨

日本創成会議が、今後、多くの地方自治体は消滅する可能性があるという衝撃的な提言を公表し、地方における人口減少の最大の要因は特に東京圏への若者の流出だと指摘して以来、地方圏の人口移動に強い関心が集まっている。

確かに、15~24歳の若者は地方圏から東京圏などに大幅な転出超過の状況にある。しかし、長期的に見ると15~24歳の地方圏からの転出超過数は半減している。一方、25~39歳では、Uターンなどの転入者数の減少のため、2000年代に入りそれまでの転入超過から転出超過に転じている。25~39歳の転出超過への転換は、減少が続く若者の転出よりも地方圏の人口移動にとってはより重要な問題であると思われる。

現状の人口移動状況を考慮すると、今後、地方圏全体で転出超過数を大幅に減少することは難しいのではないか。財政制約が高まる中で、各地方自治体は今後の転出者の減少と転入者の増加に関して、これまで以上に独自の発想と実行力が試されると思われる。

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(2014年09月04日「不動産投資レポート」)

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