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- 【米資金循環】米国における資金循環の動向
2014年08月22日
- 本稿では米国の資金循環統計を用いて、金融危機後に生じた金融取引や金融資産・負債の変化を確認する。
- 金融危機後の部門別の資金過不足を追うと、家計部門では一貫して資金余剰の状況が続いており、余剰資金額(名目GDP比)も大きい。企業部門(民間非金融機関)は、金融危機後に資金不足主体から資金余剰主体に転じたものの、2011年には再び資金不足となった。政府部門は金融危機後に大幅に資金不足額を拡大させたが、現在は財政の健全化を進めており、資金不足幅は縮小に向かっている。海外部門は金融危機後、若干ではあるが資金余剰の縮小が見られる。しかし、財政赤字と経常赤字のいわゆる「双子の赤字」の状況は続いている。
- 部門別のストック(負債)の動きを見ると、企業部門(非金融機関)が負債を着実に増やしている一方で、家計部門や金融機関の負債の拡大ペースは遅い。国内の非金融部門全体(家計+企業(非金融)+政府)で見た負債の伸び率も緩慢で、2000年代に見られた活発な資金調達の動きは見られない。ただし、家計部門、企業部門ともにバランスシート改善は進んでいる。家計部門は企業部門と異なり負債を大幅に縮小させたが、消費者ローンは増加しており、現在は金融危機前のペースで拡大している。
- 対外負債に関して、国別の米国債保有状況を見ると、中国と日本のシェアが依然として大きく、両国で海外保有高の4割を占める状況が続いている。また、近年はベルギーが投資家に代わって有価証券を保管・管理する機関(カストディアン)として台頭、保有残高およびシェアを急拡大させている。
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経歴
- 【職歴】
2002年 東京工業大学入学(理学部)
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
公式SNSアカウント
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