- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 家計の貯蓄・消費・資産 >
- 資金循環統計(14年1-3月期)~個人金融資産残高は1630兆円、前年比52兆円増
■見出し
・個人金融資産(14年3月末): 前期比では前期比では14兆円減
・資金流出入の詳細: リスク性資産への資金流入が顕著
・部門別資金過不足等:企業の現預金は過去最高に、日銀の国債保有シェアはさらに上昇
■要旨
2014年3月末の個人金融資産残高は、前年比52兆円(3.3%)増の1630兆円となった 。残高は過去最高を記録した13年12月末に次ぐ過去2番目の高水準。年間で資金の純流入が25兆円あったのに加え、アベノミクス下の円安・株高を受けて時価 が27兆円増加したため、12年度に続き金融資産が大きく増加した。一方、四半期ベースでは、前期(13年10-12月)末比で14兆円の減少。例年1-3月期は一般的な賞与支給月を含まないためフローで流出超過となる傾向があるうえ、年末以降に円高・株安が進行したことで、時価が9兆円減少したことも影響した。
1-3月期の個人金融資産への資金流出入について詳細を見ると、季節要因(賞与等)によって例年同様、現預金からの資金流出が顕著であるが、今回の資金流出規模は大きい。リスク性資産については、投資信託への資金流入額がプラスを維持したうえ、長らく資金流出が続いていた株式・出資金が1.8兆円の流入に転じた。年初からのNISA始動が、今回のリスク性資産への資金流入に繋がったとみられる。
3月末の民間非金融法人の現預金残高は昨年12月末比11兆円増の232兆円となり、2四半期ぶりに過去最高を更新した。負債サイドの借入金はこの間1兆円の増加に留まるため、純積み増し額は9兆円となる。年度ベースでは現預金が9兆円、借入金が4超円それぞれ増加している。企業の現預金が積みあがっていく状況はこれまでと変わらないが、駆け込み需要という特殊要因が影響した可能性がある。
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1870
- ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所
・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年03月29日
急速に導入が進むインドの再生可能エネルギー~2030年の国際公約達成を狙える位置に -
2024年03月29日
身体活動基準2023~座位行動時間、筋トレに関する指針が追加 -
2024年03月29日
鉱工業生産24年2月-不正問題の影響で自動車生産が一段と落ち込む -
2024年03月29日
管理職志向が強いのはどんな女性か~「中高年女性会社員の管理職志向とキャリア意識等に関する調査~『一般職』に焦点をあてて~」より(6) -
2024年03月29日
雇用関連統計24年2月-就業者数が大幅に増加する一方、新規求人数は減少が続く
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
-
2023年04月27日
News Release
【資金循環統計(14年1-3月期)~個人金融資産残高は1630兆円、前年比52兆円増】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
資金循環統計(14年1-3月期)~個人金融資産残高は1630兆円、前年比52兆円増のレポート Topへ