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- 米国経済の見通し~異例の金融緩和策で成長を後押しする構図が持続
2013年12月10日
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<米国経済の見通し~本格回復に向け急がれる雇用と住宅市場のキャッチアップ>
- 7-9月期GDPは年率3.6%と急上昇したが、在庫増による所が大きく、先行きのGDPの伸びを抑制する可能性がある。住宅投資を除くと、個人消費、設備投資等の主要項目の伸びが低く、景気が加速したとは言い難いが、夏場の長期金利上昇も影響したと思われる。
- 10-12月期は、雇用や住宅関連の統計等を中心に堅調な経済指標が多く見られた。しかし、雇用や住宅市場は、リセッション時の落ち込みが特に大きく、リセッション前の水準の回復が急がれる状況にある。雇用や住宅の回復が低水準にあることは、クリスマスセールの出だしの不調など、GDPの7割を占める個人消費伸び悩みが続く要因とも言えよう。
- FRBは、異例の金融緩和策を維持することにより、景気の加速を図っている。金融市場では、雇用統計発表後、早期のテーパリング(資産購入縮小)観測が再浮上しているが、イエレン副議長は一層の雇用回復が必要として慎重姿勢を見せている。
- テーパリング終了後も、FRBはかなりの期間ゼロ金利政策を維持、景気を下支えする意向である。こうした緩和策に支えられ、米景気は緩やかな回復を続けよう。米経済の成長率は、2014年は2.4%、2015年は3.0%と次第に伸びを高めていくと見込まれる。
(2013年12月10日「Weekly エコノミスト・レター」)
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土肥原 晋
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