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金融市場の動き(11月号)~“株式市場における内需低迷”の行方
経済研究部 上席エコノミスト 上野 剛志
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- (株価) 10月終盤に米ダウ平均株価や独DAX指数が過去最高値を更新した。米量的緩和の早期縮小観測が後退したうえ、世界経済の回復基調が途切れていないためだ。一方で、日本株の上値は重い。投資主体別の売買動向を見ると、一貫して売りを続けているのが国内の個人投資家だ。景気における内需の堅調さとは対照的に、株式市場における内需の低迷は未だ続いている。この個人の株式売買には目先に大きな制度変更が2つ控えている。一つは年末の証券優遇税制廃止だ。年末にかけては駆け込み売却が増える可能性が高い。そしてもう一つは来年から導入されるNISAだ。今のところ未知数だが、この潜在的な影響力は強そうだ。仮に300万件の口座が開設され、来年初旬に平均で50万円の投資が行われるとすると、それだけで総額1.5兆円規模になる。来年には継続的にNISAを通じた投資資金の流入が期待できる。もちろん、NISAの対象資産は国内株だけではないが、外貨建て資産に流れた場合でも、円安を通じた株高効果が発生するだろう。「1500兆円の“眠れる巨象”が目を覚ますのか」が来年の株価動向の一つのカギとなる。
- (日米欧金融政策) 10月の金融政策は日米欧ともに現状維持となった。日銀は10月末に展望リポートを発表。経済・物価見通しについて、従来の強気シナリオを維持したが、引き続き日銀内部でも先行きの見方に大きな相違が存在している。
- (金融市場の動き) 10月の金融市場では、ドル円ならびにユーロドルはほぼ横ばい、長期金利は低下した。米量的緩和長期化観測はなかなか払拭されそうになく、ドル円、本邦長期金利は反発力を欠く状況が続きそう。ユーロは割高感からもう一段の調整も。
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