2013年04月11日

3月マネー統計~マネタリーベースが急増、投信はプラス圏に急浮上

経済研究部 上席エコノミスト 上野 剛志

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■見出し

・貸出動向 : 伸び率は順調に拡大中
・マネタリーベース : 既に月額6兆円強の大幅増加
・マネーストック : 投資信託がプラス圏に急浮上

■introduction

4月2日に発表された3月のマネタリーベースによると、日銀による資金供給量(日銀当座預金+市中のお金)を示すマネタリーベース(平残)の伸び率は前年比19.8%と、前月の同15.0%から拡大した。前年比伸び率は東日本大震災直後の2011年4月以来の高い伸びである。日銀当座預金の伸び率が前年比72.2%(前月は同51.2%)に達した影響が大きいが、日銀券発行残高も同3.0%と、3ヵ月連続の3%台を維持している。

また、4月11日に発表されたマネーストック統計によると、市中通貨量の代表的指標である3月のM2(現金、国内銀行などの預金)平均残高の伸び率は前年比3.0%(前月は2.9%)、M3(M2にゆうちょ銀など全預金取扱金融機関の預貯金を含む)は同2.5%(前月は2.4%)と、ともに4ヵ月連続で伸び率が拡大した。また、M3に投信や外債などを含めた広義流動性の伸び率も前年比1.5%(前月改定値は1.4%)と、同じく4ヵ月連続の拡大となった。引き続き通貨量の増加が顕著になってきている。

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経済研究部   上席エコノミスト

上野 剛志 (うえの つよし)

研究・専門分野
金融・為替、日本経済

経歴
  • ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
    ・ 2007年 日本経済研究センター派遣
    ・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
    ・ 2009年 ニッセイ基礎研究所

    ・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)

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