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保険分野の金融セクター評価プログラム結果 - 特に責任準備金評価について
保険研究部 主任研究員 年金総合リサーチセンター・気候変動リサーチセンター兼任 安井 義浩
■見出し
1― 金融セクター評価プログラムとは
2― 評価基準と評価結果
3― ICP14責任準備金評価についての状況
4― おわりに ERM、資本充分性について
■introduction
国際通貨基金(IMF)が2012年8月に金融セクター評価プログラム(Financial Sector Assessment Program :FSAP)に基づく日本の金融システムに対する評価を発表した。FSAPは加盟国の金融システムの健全性につき評価を行う仕組みである。この仕組は1990年代のアジア通貨危機を踏まえ導入され、毎年いくつかの国に対して実施されており、2010年9月に決定された現在のルールでは、金融システム上重要な25か国は5年ごとに評価されることになっている。わが国に対しては2002年に第1回が実施されており、今回(2011年)が第2回となる。
結果を示す報告書はFSSA(Financial System Stability Assessment)と呼ばれ、全体の構成は対象国の金融事情の概況から始まり、金融安定化政策の概要、将来の経済的なリスク要因やその対応能力の評価について記載されている。また、各論として銀行、保険、証券といった各業態ごとに詳細なコメントがなされているのであるが、当レポートにおいてはその中でも保険セクターの評価結果を中心に紹介したい。保険セクターに限ってもなお広範囲にわたる記載なので、さらに絞って、保険会社の健全性に数理的な面で直接関わる責任準備金評価を中心に、最後にリスク管理についてもふれることとしたい。
03-3512-1833
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