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- 韓国2012年10-12月期GDP:前期比+0.4%~回復が見込まれるが、ウォン高の悪影響も強い
■見出し
・現状:前期比で成長率改善も、内容は冴えず
・今後:ウォン高の悪影響が強くなりつつある
■introduction
韓国銀行(中央銀行)は1月23日、2012年10-12月期の実質国内総生産(GDP)を公表した。
前期比(季節調整済)では0.4%の増加となり、7-9月期(同+0.1%)から加速したことが明らかになった(図表1)。また、前年同期比では+1.5%と7-9月期(同+1.5%)と同水準であり、結果として、2012年通年の成長率は前年比+2.0%となり、2011年(同+3.6%)よりも減速した。
GDP成長率(前期比)を需要項目別に見ると、10-12月期の成長が加速した要因として、在庫変動の寄与が大きいことが分かる(図表1)。在庫変動の寄与度は7-9月期の▲0.4%ポイントから10-12月期には同+0.5%ポイントと大幅なプラス寄与に転じた。その他の項目では、個人消費が前期比+0.8%(7-9月期は同+0.7%)、設備投資が前期比▲2.8%(7-9月期は同▲4.8%)となり7-9月期より改善したものの、残りの項目は7-9月期より悪化した。そのため、GDP成長率全体で見ると加速となったが、その内容はあまり冴えなかったと言えるだろう。ただし、トレンドを掴める前年同期比では輸出なども改善しており、まったく回復していないわけではなく、回復ペースが想定以上に遅かった結果、過剰生産ぎみとなったと言えるだろう。
供給項目別では、主要産業である製造業で横ばい(前期比+0.0%)だった。その他は、建設投資が前期比▲0.7%と7-9月期(同+2.8%)からマイナス成長に転じたものの、農林水産業、電気・ガス・水道、サービス業といった業種はすべて改善した。
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- 【職歴】
2002年 東京工業大学入学(理学部)
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
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