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- 景気ウォッチャー調査12年6月~現状判断DI、先行き判断DI共に前月から低下
■見出し
・現状判断DIは3ヶ月連続の前月比マイナス
・先行き判断DIは2ヶ月連続の前月比マイナス
■introduction
7月9日に内閣府から発表された2012年6月の景気ウォッチャー調査によると、景気の現状に対する判断DIは43.8となり、前月の47.2を3.4ポイント下回り、3ヶ月連続の前月比マイナスとなった。これは(1)「天候不順に伴う販売不振により、堅調に推移していたコンビニエンスストアでの販売に一服感が見られたこと」(2)「梅雨入りや台風による天候不順やサマーセールの時期が分散化していること等により百貨店での季節商材等の販売が低迷していること」(3)「製造業を中心に円高による価格競争力の低下が懸念されたことで、海外へのアウトソースが増加したこと」などが影響していると考えられる。
一方、景気の先行きに対する判断DIは45.7となり、前月の48.1を2.4ポイント下回り、2ヶ月連続の前月比マイナスとなった。これは(1)「エコカー補助金制度の終了により、堅調であった自動車販売台数の大幅な減少が想定されること」(2)「円高や高い人件費などを踏まえ、今後製造業を中心に生産現場の海外へのシフトがより一層進むと想定されること」(3)「円高や今夏の電力不足等により、今後製造業を中心に雇用の悪化が想定されること」などが影響していると思われる。
2012年6月の調査では現状判断DI、先行き判断DI共に5月調査に続き50を下回った。東日本大震災からの復興需要が引き続き景気を下支えすることが期待されるものの、今夏の電力不足問題、欧州問題の不透明感と主要国経済の減速に伴う円高基調、エコカー補助金終了後の反動減の見通しなどが景気に悪影響を及ぼしつつあるといえる。
(2012年07月10日「経済・金融フラッシュ」)
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押久保 直也 (おしくぼ なおや)
研究・専門分野
日本経済、財政
押久保 直也のレポート
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