2012年05月11日

現状判断DIは前月から低下するも、先行き判断DIは前月から上昇~景気ウォッチャー調査12年4月

押久保 直也

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■見出し

・現状判断DIは3ヶ月ぶりの対前月比マイナス
・先行き判断DIは2ヶ月ぶりの対前月比プラス

■introduction

5月10日に内閣府から発表された2012年4月の景気ウォッチャー調査によると、景気の現状に対する判断DIは50.9となり、前月の51.8を0.9ポイント下回り、3ヶ月ぶりの前月比マイナスとなった。これは(1)「国のエコカー減税対象車種が大幅に減少したことを踏まえ、堅調に推移していた自動車販売に一服感が見られたこと」(2)「家電製品(テレビ等)の需要が低迷していること」(3)「円高による価格競争力の低下及びタイの洪水の代替案件関連の受注が一服したこと」などが影響していると考えられる。
一方、景気の先行きに対する判断DIは50.9となり、前月の49.7を1.2ポイント上回り、2ヶ月ぶりの前月比プラスとなった。これは東日本大震災からの復興需要が本格化すると見込まれていることが影響していると思われる。
2012年4月において現状判断DI、先行き判断DI共に50を超える高水準となっており、夏の電力問題への懸念等による先行き不透明感がみられるものの、東日本大震災からの復興需要が引き続き景気を下支えすることが期待される。

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押久保 直也 (おしくぼ なおや)

研究・専門分野
日本経済、財政

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