- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 金融・為替 >
- 金融市場・外国為替(通貨・相場) >
- 6月マネー統計~貸出の持ち直しが続くが、まだ力強さには欠ける
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■見出し
・貸出動向: 銀行貸出残高は対前年▲0.6%
・マネタリーベース:日銀当座預金は高い水準を維持
・マネーストック:流動性資産が高止まり
■introduction
日銀が発表した貸出・資金吸収動向等によると、6月の銀行総貸出(平残)の前年比伸び率は▲0.6%(前月は▲0.8%)と震災以降4ヶ月連続でマイナス幅が縮小した。依然としてマイナスだが、震災前は前年比▲2%前後で推移していたことを考えると持ち直しが続いている。内訳では、都銀等が前月同様前年比▲2.7%減、地銀が同1.6%増(前月は同1.3%増)と、地銀の伸びが拡大した(図表1~4)。
この持ち直しの動きは震災を受けた緊急融資や運転資金確保の動きを反映したものとみられる。今後、復興に向けた前向きの動きに伴う資金需要の増加が期待されるが、まだしばらく時間が必要なようだ。
なお、預貸バランスについて、季節要因を考慮せずに貸出金・預金等の前月差を見ると、貸出残高が前月比▲0.9兆円の減少となった一方、預金等は前月比0.3兆円増加しており、銀行システム全体としては、引き続き資金需給に特段逼迫感はないものとみられる(図表5)。
(2011年07月11日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1870
- ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所
・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)
上野 剛志のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/10/14 | 貸出・マネタリー統計(25年9月)~銀行貸出の伸びが4年半ぶりの4%台に、定期預金等はバブル期以来の高い伸びを記録 | 上野 剛志 | 経済・金融フラッシュ |
2025/10/06 | 円安が続く背景を改めて点検する~円相場の行方は? | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
2025/10/01 | 日銀短観(9月調査)~トランプ関税の影響は依然限定的、利上げ路線をサポートするも、決め手にはならず | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
2025/09/22 | 揺れるドル円、日米金融政策と政治リスクの狭間で~マーケット・カルテ10月号 | 上野 剛志 | 基礎研マンスリー |
新着記事
-
2025年10月17日
EUの金融システムのリスクと脆弱性(2025秋)-欧州の3つの金融監督当局の合同委員会報告書 -
2025年10月17日
日本における「老衰死」増加の背景 -
2025年10月17日
選択と責任──消費社会の二重構造(1)-欲望について考える(2) -
2025年10月17日
首都圏の中古マンション価格~隣接する行政区単位での価格差は?~ -
2025年10月17日
「SDGs疲れ」のその先へ-2015年9月国連採択から10年、2030年に向け問われる「実装力」
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【6月マネー統計~貸出の持ち直しが続くが、まだ力強さには欠ける】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
6月マネー統計~貸出の持ち直しが続くが、まだ力強さには欠けるのレポート Topへ