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株式会社ニッセイ基礎研究所による生命保険マーケット調査(2009)に基づき、20歳代と30歳代の生命保険加入先と加入商品の関係を分析したところ、主に3つの特徴が分かった。尚、下図(本文中)では、ベクトルは加入先の種類、座標点は商品の種類を示す。加入先同士はベクトル同士のなす角度が小さいほど、商品同士は座標点の位置が近いほど若年層に同様の加入行動をとられていると読み取る。また、加入先と商品の関係は、ベクトルを原点から延ばした延長線上に座標点から下ろした垂線との交点の位置が原点より遠くにあるほど、若年層にとって加入先と商品が強く結びついていると読み取る。
まず、1つ目の特徴は、若年層は国内大手生保とかんぽ生命に対して、全く同じと言っても良いほど、非常に良く似た加入行動をとっているということだ。この2つの加入先は、他の加入先ベクトルと角度が開いていることより、他とは明確に異なる加入先と認識されていることも読み取れる。2つ目は、若年層にとって医療保険・入院保険の加入先は圧倒的に共済(もしくは外資系生保)であるということだ。尚、終身保険や定期付終身保険は、国内大手生保やかんぽ生命が選ばれる傾向が強い。3つ目は、若年層にとって、がん保険や養老保険、介護保険、変額個人年金保険は、加入先と結びついていないということだ。これらの商品は若年層にとって、まだ自分に必要な保障として認識されにくく、加入率も低いため、特徴的な加入行動が見えにくいようだ。
以上は若年層のみの分析結果だが、他の年齢層の分析結果と比較することで、若年層の特徴をより浮き彫りにすることもできるだろう。様々な視点の分析を組み合わせることによって、「保険離れ」と呼ばれる若年層に対しても、有効なアプローチ方法を見つけ出せる可能性がある。

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