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2010年09月29日
9月調査短観~大企業・製造業の景況感は改善したが、先行きは大きく悪化
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- 9月短観の大企業製造業業況判断D.I.は8と前回調査から7ポイント改善、景況感の改善は6期連続となった。現状評価としては、引き続き景況感の回復が続いた形となったが、輸出や生産の足踏み感を背景に改善幅は前回調査(15ポイント)を大きく下回り、減速感が見られる。
- 注目ポイントの先行きについては、大企業製造業のD.Iが▲9ポイント悪化の▲1と落込みが顕著になった。また下期想定為替レートは1ドル89.44円と、前回調査から僅かに円高修正されている。足元の為替水準(80円台前半)との乖離は大きく、足元の水準では計画が立てられないという企業の苦しさを示している可能性が高い。売上計画についても、2010年度下期の上方修正幅が輸出を中心に上期を下回り減速感が出ており、世界経済の停滞感、円高の影響が今後色濃く出てきそうという企業の警戒感が滲み出ている。
- 上記の想定為替レートと実態の乖離、政策効果の剥落、今回短観には織り込まれていないが、日中関係の緊迫など、下ぶれリスクは山積している。日銀が「回復傾向をたどるとみられる」としてきた先行きについて、これまで以上に下ぶれリスクを強く意識せざるを得なくなりそうだ。下ぶれリスクを注視したさらなる金融緩和を行わざるを得ないだろう。
(2010年09月29日「Weekly エコノミスト・レター」)
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