2010年08月25日

「アクティニア」と新たな住まい方

池邊 このみ

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■目次

1--------アクティニアの増加
2--------アクティニアの新たな住まい方

■introduction

1|アクティニアとは
アクティニアとは、アクティブなシニアを表す造語であり、ここでは、ポスト子育て期以降の元気で暮らし向きにある程度のゆとりがあり、知的好奇心を持って自立した生活を送っている行動的な高齢者をイメージしている。中でも、自分の時間と価値観の実現のために、合理的な住宅選択行動(新たな生活の場への住み替え)ができる層に着目すると、新たなシニアの行動が見えてくる。
2|アクティニア増加の兆し
アクティニア増加の兆しは、(1)自立した生活をおくる単身・夫婦のみの高齢者世帯の増加、および、(2)高齢期において自由に使える時間が増え、自分のやりたいことをやるライフスタイルの増加、といったところに窺われる。(1)についてのデータを見ると、高齢者のいる世帯が増加し、その内「単身」「夫婦のみ」の世帯が過半数を占める(平成21年版「高齢社会白書」 内閣府)。加えて、60歳代までは85%の人が、70歳前半でも8割近い人が日常生活で身体的に特段問題のない生活を送っている(平成20年「高齢者の健康に関する意識調査」 内閣府)。また、高齢者の意識も、従来の「子どもと将来同居したい」という意識から、「近居したい」に変化しており、子供から自立した生活を望む高齢者が増えていることがわかる(平成18年「国民生活白書」 内閣府)。他方、(2)については、65歳以上の男女を対象の調査では、暮らし向きが普通を下回ると感じている高齢者は3割以下となっている(平成20年「生活実態に関する調査」 内閣府)。また、高齢期に、家事や家族に束縛されない自由な時間が増加し、趣味・娯楽や社会参加活動が活発化するなど、自分のやりたいことをやってみたいという要求が増加していることがわかる(平成18年他「社会生活基本調査」 総務省)。

(2010年08月25日「基礎研マンスリー」)

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池邊 このみ

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