2010年08月12日

中国の不動産価格:調整は沿岸部中心だが内陸部にも及ぶ

三尾 幸吉郎

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■見出し

・不動産販売価格の調整局面は続く
・調整は沿岸部中心だが内陸部にも及ぶ

■introduction

8月10日、中国国家統計局が発表した主要70都市における7月の不動産販売価格指数は前年同月比10.3%の上昇、新築住宅価格は同12.9%上昇、中古住宅価格は同6.7%上昇となった。
中国の不動産販売価格は今年4月の12.8%上昇をピークとして3ヵ月連続で上昇率が鈍化(図表-1)、特に沿岸部の珠江デルタに位置する広州では、今年2月の11.3%上昇をピークとして5ヵ月連続で上昇率が鈍化し、7月は3.8%上昇に留まっている。
図表-2は、中国の不動産販売価格の値動きをビジュアルに把握するため、2006年1月を100とし、その後の値動きは不動産販売価格指数の変化率(前月比)を用いて推定したグラフである。これを見ると、主要70都市の不動産販売価格は今年5月にピークを付けた後、7月はピークから0.1%の下落となっている。これを都市別に見ると、北京が4月のピークから0.5%下落、上海が4、5月のピークから2.0%下落、広州が2月のピークから1.7%下落となっており、中国の不動産販売価格は、今年春にピークアウトし、大都市中心に緩やかな調整局面が続いている。

(2010年08月12日「経済・金融フラッシュ」)

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