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- 地域の景況感格差の動向~景気循環と地域の景況感格差
2010年06月18日
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- 1991年以降の景気循環について、地域間における景況感格差の動きをみると、2000年10-12月期までについては、景気後退期に格差が拡大し、拡張期に縮小している。一方、それ以降については、景気後退期に格差が縮小するなど、2000年10-12月期までとは異なった動きとなっている。
- 製造業の地域間における景況感格差は、地域により景況感の変動幅が異なることによってもたらされている。景気後退期には、変動幅の大きい地域の悪化スピードが増すことで格差が拡大し、景気拡張期にはその巻き戻しの動きが起こることで、格差が縮小している。変動幅の大きい地域は輸出型機械産業の割合が高いという特徴がある。
- 2001年頃以降、業況判断DIの地域格差の動きが変わっている原因としては、2002年以降の拡張局面において、拡張期が長期間続いたことにより、DIの水準に逆転が生じた後も東海などの地域でより景況感の改善が進んだことに加え、公共投資が縮小したことにより、非製造業の格差が後退期に縮小するようになったことが考えられる。
- 2009年1-3月期以降、地域の景況感格差は製造業を中心に縮小傾向となっており、今回復局面も輸出主導型となっていることから当面、格差縮小が続くものと思われる。一方、非製造業では、今回復局面において、公共投資の増加が見られたことから、地域間の格差はほぼ横ばいで推移してきたが、先行きについては、公共投資は減少を余儀なくされることから、次第に縮小していくものと思われる。
(2010年06月18日「Weekly エコノミスト・レター」)
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