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- 米8月ISM製造業は52.9と19ヵ月ぶりの50越え、非製造業も48.4に改善
■見出し
・8月は製造業、非製造業指数とも予想以上の改善に
・製造業各指数では、3指数が60以上に上昇:指数別の動向
・8月非製造業各指数も全般的に上昇
■introduction
企業のセンチメントを示すISM(米供給管理協会)指数は、8月製造業指数(PMI)が52.9と前月(48.9)から大幅上昇、市場予想値(50.5)を上回った。これで、2008年1月(50.8)以来19ヵ月ぶりに製造業の拡大・縮小の分かれ目となる50を回復した。また、8月水準は2007年6月(52.9)以来約2年ぶりの高水準となる。昨年12月には32.9と1980年6月(30.3)以来28年ぶりの低水準となったが、その後、8ヵ月連続の上昇で50台を回復した。発表元のISMでは、過去のデータから見たPMIが示す経済全体の分かれ目(GDPのゼロ成長)は41.2であり、8月PMIは実質GDP年率3.7%に対応するとしている。
一方、8月の非製造業指数(NMI:注)は48.4と前月(46.4)から上昇、市場予想(48.0)を上回った。NMIは昨年9月金融危機後に37.4(11月)まで急低下、その後持ち直し、8月48.4は昨年9月(50.0)以来の水準となる。なお、50割れは今回を含め11ヵ月連続となった。
ISM発表の両指数は、昨年9月金融危機以降に急落したあと、回復傾向を見せていたが、製造業指数の改善が先行しており、8月は上記のように2年ぶりの水準を回復した。特に、製造業指数の主要な構成指数である新規受注・生産指数が、いずれも60台へと上昇しており、事業の活発化が窺われる。
半面、非製造業指数は、消費の不振が重荷となる中、製造業ほど急速ではないものの、金融危機前の水準にあと一歩の所まで回復、既に8月事業活動指数は50台を回復した。
なお、8月は、製造業のPMIを除く10指数のうち8指数が上昇、非製造業では、NMI以外の10指数のうち7指数が上昇するなど全般的な回復傾向を強める動きとなった。
(注:NMI(=Non-Manufacturing Index) は、2008年1月より非製造業指数の総合指数として発表開始。事業活動、新規受注、雇用、入荷遅延の各指数の均等ウェイトで構成される。)
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土肥原 晋
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