- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 介護人材の確保
■目次
1--------集まらない人材
2--------介護職処遇改善交付金の概要
3--------介護職が希望する給与水準
4--------職務の高度化による処遇改善の道
■introduction
「介護施設は建ったが、職員が集まらなくてオープンできない。」ここ数年、頻繁に聞かれる話である。社会的雇用情勢の悪化により介護職への関心は若干の高まりを見せているが、重労働で低賃金というイメージは、若い世代の就労意欲を遠ざけ、介護福祉士を養成する専門学校や大学の多くで定員割れの状況が続いている。
人材不足は介護システムの根幹に関わる問題であり、現在、その処遇改善を喫緊の課題と捉えた試行錯誤の取り組みが行われているところである。しかし、2009年度から引き上げられた3.0%の介護報酬改定も、干上がった現場には焼け石に水の状態であり、職員の処遇改善までにはなかなか結びつかない。
今回の改定は、単純に基本報酬全体が引き上げられたわけではなく、種々の要件を満たさなければ得ることのできない加算方式が中心となっている。要件を満たすためには新たな人材を雇ったり研修コストをかけたりと事業者の費用負担を伴うため、支出額が加算額を上回ってしまう場合も少なくないのである。サービス業態によって若干の違いはあるものの、プラス改定の恩恵に預かるためのハードルはかなり高いというのが現実である。
現在、これに続く第二弾の施策として準備しているのが「介護職処遇改善交付金」である。これは経済危機対策の一環で組まれた補正予算により、介護職の賃金を概ね1.5万円程度引き上げようとするものである。
このレポートの関連カテゴリ
山梨 恵子
研究・専門分野
ソーシャルメディア
新着記事
-
2022年06月29日
新型コロナ感染症拡大によって、どんな人が結婚したいと感じたか -
2022年06月28日
今週のレポート・コラムまとめ【6/21~6/27】:まるわかり“実質実効為替レート”~“50年ぶりの円安”という根深い問題 -
2022年06月28日
AIの時代、どこから先を信じるか-ブラックボックスにどう対処する? -
2022年06月28日
3年に一度の介護保険制度改正の議論が本格始動-ケアプラン有料化などが焦点、科学的介護、人材不足対応も -
2022年06月28日
「仙台オフィス市場」の現況と見通し(2022年)
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2022年06月28日
News Release
-
2022年05月17日
News Release
-
2022年04月21日
News Release
【介護人材の確保】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
介護人材の確保のレポート Topへ