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■目次
1―会計利益の分布
2―利益調整の可能性
3―会計発生高という考え方
4―会計発生高と株価の関係
5―おわりに
■introduction
毎年、3月末決算企業の株主総会が終了したこの時期になると、財務諸表が公表される。財務諸表の情報は、投資家やアナリストにとって、企業の経営状態を表す重要な会計情報であり、企業分析や投資判断を行う際に、非常に有益なものである。
そこで、まず、先日公表された2008年3月期の財務諸表の項目の中で、当期純利益の分布をヒストグラムにしてみた(図表-1(本文中))。
このグラフから、損益分岐点となる0前後で、不自然な歪みが生じていることがわかる。
次に、会社の本業による現金収入を表す営業キャッシュフローの分布についても、同様にヒストグラムにした(図表-2(本文中))。
このグラフからは、前出のグラフほどの極端な歪みは見られない。
2つのグラフから、営業キャッシュフローに比べて、最終的な利益を表す当期純利益で、僅かに0を上回る企業が急増していることが見て取れる。このことは、いったい何を意味するのであろうか。
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磐城 裕子
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