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日本の住宅市場では、持家と比べた借家の広さ、中古住宅の流通頻度は、いずれも過去と比べて顕著な改善が見られない。しかし、根強い持家志向を除けば、家計の住宅に対する意識は柔軟なものへと変わっている。
今後、高齢者持家世帯が、より豊かな老後生活を実現するために、小規模な持家への住み替えなどの行動を起こせば、市場変革の契機となろう。また、現在50歳代の世代は既に7~8割が持家世帯となっており、親の持家の相続を通じて複数の住宅を保有する事態が徐々に一般化する可能性が高い。
貸家への転用や中古市場での売却など、住宅ストックの有効活用に向けた誘因は高まりつつあると言える。
(2005年07月25日「基礎研マンスリー」)
石川 達哉
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