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■目次
1.高まる企業の人件費削減圧力
2.データに見る人件費削減手段の変化
3.本格化する賃金・雇用制度の見直し
2003年度の春闘においては、定期昇給は維持されたものの、企業には人件費削減の動きが強まっている。財務省の法人企業統計季報(全産業・全規模)では、2002年10-12月期の人件費は対前年比▲6.9%の減少となり、その減少幅も拡大している。
このように企業の人件費削減が進行する背景には、長引くデフレと不況による売上高の減少がある。10-12月期における企業の売上高は前年比で▲5.0%と減少を続けており、企業は収益を確保するために人件費等のコストの削減に取り組まざるを得ない状況にある。現に10-12月期の経常利益は対前年比で+22.5%と7-9月期に続いて大幅な増加となったが、これは人件費削減の寄与が大きいと考えられる(図表-1)。
篠原 哲
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