- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 年金 >
- 年金資産運用 >
- 過去データに基づく年金設計で大丈夫か
現在、あらゆる年金制度が過去の長期金利や物価上昇率などの諸前提に基づき設計されているが、運用環境の悪化に伴い制度改訂の検討を余儀なくされている。
我々は、近年過去データをコンピューターで解析して、年金制度の設計・運用を行ってきたが、それには自ずと限界がある。『リスク・神々への反逆』(P.バーンスタイン著)も、過去データは、独立の観測値の集合体ではなく、自己相関が強い事象の連続体で、統計処理には向かないと指摘している。特に、諸前提のトレンドが変わった局面では、将来の諸前提の予測や、それに基づく年金設計・運用も不可能になってしまう。
実は、最近のわが国とは正反対の長期金利上昇がおこった1970年代初頭の米国では、南北戦争来初めて5%超え水準が、その後、つい最近まで続いた。わが国のデフレ局面も解消するのか、しばらく解消しないのか分からない。
そこで、すべての年金制度は、長期金利や物価上昇率など諸前提のトレンドが変わっても維持可能なように、柔軟に対応できる自動調整機能を組み込まざるを得ないのではないだろうか。
このレポートの関連カテゴリ
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年04月26日
米GDP(24年1-3月期)-前期比年率+1.6%と前期から低下、市場予想の+2.5%も大幅に下回る -
2024年04月26日
滞留するふるさと納税 -
2024年04月26日
EUのDMA関連調査開始決定-GAFAそれぞれの問題を指摘 -
2024年04月25日
欧州大手保険グループの地域別の事業展開状況-2023年決算数値等に基づく現状分析- -
2024年04月24日
中国経済の現状と注目点-24年1~3月期は好調な出だしとなるも、勢いが持続するかは疑問
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
【過去データに基づく年金設計で大丈夫か】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
過去データに基づく年金設計で大丈夫かのレポート Topへ