2002年11月29日

在庫変動が左右するGDP成長率

経済研究部 経済調査部長 斎藤 太郎

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<今週の焦点:在庫変動が左右するGDP成長率>

  1. 日本経済は、4-6月期1.0%、7-9月期0.7%(ともに実質・前期比)と比較的高成長となったが、GDPから在庫投資を除いた最終的な需要の伸びは緩やかなものにとどまっている。
  2. GDP統計の推計方法の変更により民間在庫の変動が大きくなった。民間在庫は2001年度の成長率を下押ししたが、2002年度入り後は逆に成長率を大きく押し上げている。
  3. 10-12月期以降も在庫投資が成長率を押し上げる方向に働くことが予想されることもあり、2002年度は1%成長が確保できる見込みである。しかし、景気の実勢を見るためには、在庫を除いた最終的な需要の動きを見ることが重要である。

<月次GDP>

  • 9月の月次GDPは前月比0.0%の横ばいとなった。10月の月次GDPは民間需要の落ち込みを主因として前月比▲0.9%の減少と予測する。
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(2002年11月29日「Weekly エコノミスト・レター」)

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経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴
  • ・ 1992年:日本生命保険相互会社
    ・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
    ・ 2019年8月より現職

    ・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
    ・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
    ・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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