- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- (続)生保サービスを通じて見た「顧客満足」――コミュニケーション特性に注目した「期待」のコントロール――
1992年09月01日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
- 本当の意味での優良なサービスとは、顧客の特性をよく知った上で顧客の期待に合ったもの、あるいはそれを上回るものを提供することであり、また、サービスの問題はしばしばコミュニケーションの問題であるといわれている。このため、顧客のコミュニケーション特性「顧客満足」へのアプローチを試みた。
- 顧客のコミュニケーション特性として情報の受発信を含む商品・サービスの購入態度に関する8項目の質問にクラスター分析を適用し、調査対象者を5タイプに分類した結果、各タイプは実質派、無関心派、慎重派、アンテナ派、利便派などの特徴があることが判った。
- これらのタイプ別の生保サービスへの「期待」からは、消費への態度が積極的な層ほど期待が大きく、イメージ重視派は有形性を重視する傾向があることなどが明らかになった。しかしながら同タイプ別の生保サービスへの「満足度」では明確な関連が出て来なかった。このことは、顧客の日常的な情報受発信行動と生保の行う日常的なサービスがどの程度マッチしているのかという問題を投げ掛けている。
- 本稿では試行的な分析ではあるが、顧客特性によってサービスの「期待」「満足度」に対する“感応”に明確な差があることが窺えた。従って、今後「CS」をより実践的段階に進めていく為には、CS下において求められる今日的な顧客セグメンテーションのあり方と手法の確立が問われているといえる。
(1992年09月01日「調査月報」)
このレポートの関連カテゴリ
栗林 敦子
栗林 敦子のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2009/10/23 | 生活価値観からみた家計貯蓄の課題 | 栗林 敦子 | 基礎研マンスリー |
2009/05/25 | 男女のおひとりさま不安 | 栗林 敦子 | 基礎研マンスリー |
2009/03/25 | 金融マーケティングにおけるセグメンテーション -生保加入時の能動的行動に注目して- | 栗林 敦子 | ニッセイ基礎研所報 |
2009/03/25 | 介護不安時代における「暮らし」支援 | 栗林 敦子 | 基礎研マンスリー |
新着記事
-
2025年10月21日
今週のレポート・コラムまとめ【10/14-10/20発行分】 -
2025年10月20日
中国の不動産関連統計(25年9月)~販売は前年減が続く -
2025年10月20日
ブルーファイナンスの課題-気候変動より低い関心が普及を阻む -
2025年10月20日
家計消費の動向(単身世帯:~2025年8月)-外食抑制と娯楽維持、単身世帯でも「メリハリ消費」の傾向 -
2025年10月20日
縮小を続ける夫婦の年齢差-平均3歳差は「第二次世界大戦直後」という事実
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【(続)生保サービスを通じて見た「顧客満足」――コミュニケーション特性に注目した「期待」のコントロール――】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
(続)生保サービスを通じて見た「顧客満足」――コミュニケーション特性に注目した「期待」のコントロール――のレポート Topへ