- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- ファイナンシャル市場におけるマーケットコンセンサス
■見出し
1.マーケットコンセンサスの重要性
2.経済動向で変わる市場の経済指標への注目度
3.マーケットコンセンサスの精度
4.景気判断間違った市場
5.マーケットコンセンサスの予想誤差の影響
■マーケットコンセンサスの重要性
私の机の横にはロイターのターミナルがある。そのターミナルからは秒単位で世界経済、政治のニュースが流されると同時に株価、為替レート、債券価格や利回り等の変化が表示される。もちろん、証券市場におけるトレーダー達の売買によりこれらの債券価格、為替レート、株価等が動くのだが、トレーダー達の証券の売買への意思決定に影響を与えるものはなんだろうか?過去2年間ファイナンシャルマーケットを見てきた経験から、通常ファイナンシャルマーケットは日々発表される経済指標に影響をうける。正確に言えば市場のつくりだすマーケットコンセンサスと発表される経済統計がかなり異なる時に市場が動くといったほうがよいだろう。何故ならば市場参加者は発表される経済統計の予想をすでに彼等の売買に折り込んでいる。それ故、発表された数字が市場の予想と異なっていなければ、市場はいわゆる“折り込み済み”として動かない。しかし例えば、雇用や小売販売の統計がマーケットコンセンサスよりもかなり低く発表されれば、市場参加者は景気が予想以上に悪いと判断するだろう。その結果、市場は金融緩和を期待するようになり短気金利の低下を予想するだろうし、またその結果ドルが弱くなると見るトレーダーもいるだろう。あるいは、インフレーションの主要統計である消費者物価のマーケットコンセンサスからの乖離はインフレ期待を変化させ長期金利に影響を及ぼす。この様に、ファイナンシャルマーケットの動きを予想するには、日々発表される経済統計に対するマーケットコンセンサスの理解が不可欠である。
このレポートの関連カテゴリ
勞 小君
研究・専門分野
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年04月19日
しぶといドル高圧力、一体いつまで続くのか?~マーケット・カルテ5月号 -
2024年04月19日
年金将来見通しの経済前提は、内閣府3シナリオにゼロ成長を追加-2024年夏に公表される将来見通しへの影響 -
2024年04月19日
パワーカップル世帯の動向-2023年で40万世帯、10年で2倍へ増加、子育て世帯が6割 -
2024年04月19日
消費者物価(全国24年3月)-コアCPIは24年度半ばまで2%台後半の伸びが続く見通し -
2024年04月19日
ふるさと納税のデフォルト使途-ふるさと納税の使途は誰が選択しているのか?
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
【ファイナンシャル市場におけるマーケットコンセンサス】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
ファイナンシャル市場におけるマーケットコンセンサスのレポート Topへ