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東京都心部Aクラスビルのオフィス市況見通し(2017年8月)-2017年Q3期~2021年Q3期のオフィス賃料・空室率

竹内 一雅
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5. 東京都心部Aクラスビル市況見通し
その結果、東京都心部Aクラスビルの賃料は、2017年Q4期までほぼ横ばいで推移した後に、ゆるやかな下落局面に入り、2021年Q2期を底にしだいに上昇すると予測された(図表-8)。また、Aクラスビルの空室率は、2018年Q1期から上昇に転じ、2020年Q2期をピークにほぼ横ばいで推移すると予測された。
今後の賃料の底は2021年Q2期で2017年Q2期と比べ▲19.0%の下落となり、2021年後半から少しずつ上昇が始まると予測された(標準シナリオ)。楽観シナリオの底値は2021年Q1期で同▲8.9%の下落、悲観シナリオの底値は2021年Q2期で同▲30.1%の下落と予測された7。
本稿の見通しを本年2月に実施した結果と比べると、賃料が底となる時期が2020年Q3期から2021年Q2期へと3四半期遅くなるとともに、底値は月坪で数百円高い水準となった。空室率のピークは2020年Q2期で前回見通し変わりはないが、今回の推計では2020年の大量供給の影響でその後の改善が進まず、2021年Q2期まで横ばいで推移するという結果だった。
7 前回の見通し(2017年2月推計)と比べ、底値は上昇したのに、底値までの下落率が若干拡大している。それは、今回の基準(2017年Q2期、月坪34,755円)が前回の基準(2016年Q4期、月坪33,785円)より1千円近く上昇したためである。参考までに2016年Q4期からの底値までの下落率は、標準シナリオで▲16.7%(前回推計では▲18.1%)、楽観シナリオで▲6.3%(同▲9.3%)、悲観シナリオで▲28.1%(同▲29.3%)だった。
6. おわりに
(2017年08月21日「不動産投資レポート」)
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