2018年08月27日

老いる中国、介護保険制度はどれくらい普及したのか(2018)。-15のパイロット地域の導入状況は?

保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 片山 ゆき

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■要旨
 
  • 中国は、2020年までに介護保険制度の全国導入を目指している。2016年6月に、政府が全国に向けて介護保険の導入を指示し、併せて15のパイロット地域を発表した。2020年までの中間にあたる2018年6月時点では、全パイロット地域において、制度の導入が完了している。
     
  • 15のパイロット地域における制度内容はどのようなものなのか。本稿では、(1)制度運営、(2)被保険者、(3)財源、(4)サービス利用者としての認定、(5)サービスの利用といった視点から、その特徴を整理してみた。
     
  • 多くのパイロット地域では、財源を医療保険基金に求め、サービス利用を要介護度が重度な者に限定している。サービスについても、在宅(身体介護中心)、施設に絞り、現物給付を基本としている。制度運営の細かな事務手続き等は、その多くが現地に進出した民間保険会社が担っている。
     
  • 今後、各地域では、パイロット地域の制度内容を参考にしながら、財政状況や制度意向を踏まえて制度を設計し、導入していくことになる。

■目次

1――15の全パイロット地域で介護保険制度を導入
2――多様性がありすぎる?中国の介護保険制度の特徴
  1|制度運営―事務業務などは民間保険会社に委託
  2|被保険者―都市就労者から、段階的に非就労者・農村住民へと拡大
  3|財源―試験導入期間中は、多くの地域が公的医療保険の財源を転用
  4|サービス利用者としての認定―要介護度が重度のものに限定しつつも、
    段階的に拡大
  5|サービスの利用―現物給付を軸としながらも、現金給付を併用するケースも
3――介護保険の制度内容―高齢化が進んだ上海市を例に
4――今後検討すべき課題

(2018年08月27日「基礎研レポート」)

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保険研究部   主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任

片山 ゆき (かたやま ゆき)

研究・専門分野
中国の社会保障制度・民間保険

経歴
  • 【職歴】
     2005年 ニッセイ基礎研究所(2022年7月より現職)
     (2023年 東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士後期課程修了) 【社外委員等】
     ・日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
     (2019年度・2020年度・2023年度)
     ・生命保険経営学会 編集委員・海外ニュース委員
     ・千葉大学客員教授(2024年度~)
     ・千葉大学客員准教授(2023年度) 【加入団体等】
     日本保険学会、社会政策学会、他
     博士(学術)

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