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2018年08月14日
IAISがICS(保険資本基準)Version2.0のための公開協議文書を公表-新たな保険負債評価の割引率アプローチ等を提案-
■要旨
IAIS(保険監督者国際機構)が、保険会社に対する国際的な資本規制であるICS(Insurance Capital Standard:保険資本基準)に関して、2018年7月31日に、ICS Version 2.0を含むComFrame全体に関する公開協議文書をリリースした。
ComFrame(Common Framework for the Supervision of Internationally Active Insurance Groups)は、IAIGs(Internationally Active Insurance Groups:国際的に活動する保険グループ)を監督するための国際的な共通フレームワークで、定性的かつ定量的な要件を取り扱っているが、その中の一部として、「リスクベースのグローバルな保険資本基準Version2.0 公開協議文書(Risk-based Global Insurance Capital Standard Version 2.0 Public Consultation Document)」(以下、「ICS Version 2.0 CD」又は単に「CD」という)を公表している。
今回のICS Version 2.0 CDについては、2017年7月21日に公表されたICS Veriosn1.0に対する利害関係者からのフィードバックを受けて、フィールドテスト等の結果等も踏まえて、IAISがこの1年間検討を行ってきた結果であり、ICS Veriosn1.0から、いくつかの変更等が行われている。なお、ICS Veriosn1.0については、基礎研レポート「IAISが拡大フィールドテストのためのICS(保険資本基準)Version1.0を公表-保険負債評価の割引率について-」(2017.8.7)(以下、「前回のレポート」という)で報告しているので、こちらを参照していただきたい。
今回のレポートでは、今回IAISがリリースした資料のうち、ICS Version 2.0 CDについて報告する。ただし、ICS Version 2.0 CDについて、全体の特徴において、その概要に触れた後、具体的内容については、前回のレポートと同様に、保険負債評価に使用する割引率に焦点を絞って報告する。
■目次
1―はじめに
2―ICS Version 2.0 CDの目的・カバー範囲・今後のプロセス
1|ICS Version 2.0 CDの目的
2|ICS Version 2.0 CDのカバー範囲等
3|コンサルテーションのプロセス
4|今後のタイムテーブル
3―ICS Version 2.0 について
1|ComFrameへのICSの統合
2| ICS Version 2.0の目標
3| ICS の究極の目標
4|ICS Version 2.0の実施:クアラルンプール(KL)合意
5| 参照ICS のコンポーネント
4―ICS Version 2.0 CDの概要
1|単一の割引アプローチによるMAV
2|ICS資本要件の標準的な計算方法
3|資本リソースの適格基準のコンバージェンス基準
4|追加報告
5|GAAP Plus
6|その他のICS資本要件の計算方法(「その他の方法」)
7|コスト増と便益
8|モニタリング期間
5― ICS Version 2.0 CDの具体的内容-保険負債評価の割引率-
1|市場調整評価(MAV)アプローチ
2|GAAP調整アプローチ(GAAP Plus)
6―内部モデルの取扱
1|内部モデルの位置付け等
2|内部モデルの必須条件
7―まとめ
IAIS(保険監督者国際機構)が、保険会社に対する国際的な資本規制であるICS(Insurance Capital Standard:保険資本基準)に関して、2018年7月31日に、ICS Version 2.0を含むComFrame全体に関する公開協議文書をリリースした。
ComFrame(Common Framework for the Supervision of Internationally Active Insurance Groups)は、IAIGs(Internationally Active Insurance Groups:国際的に活動する保険グループ)を監督するための国際的な共通フレームワークで、定性的かつ定量的な要件を取り扱っているが、その中の一部として、「リスクベースのグローバルな保険資本基準Version2.0 公開協議文書(Risk-based Global Insurance Capital Standard Version 2.0 Public Consultation Document)」(以下、「ICS Version 2.0 CD」又は単に「CD」という)を公表している。
今回のICS Version 2.0 CDについては、2017年7月21日に公表されたICS Veriosn1.0に対する利害関係者からのフィードバックを受けて、フィールドテスト等の結果等も踏まえて、IAISがこの1年間検討を行ってきた結果であり、ICS Veriosn1.0から、いくつかの変更等が行われている。なお、ICS Veriosn1.0については、基礎研レポート「IAISが拡大フィールドテストのためのICS(保険資本基準)Version1.0を公表-保険負債評価の割引率について-」(2017.8.7)(以下、「前回のレポート」という)で報告しているので、こちらを参照していただきたい。
今回のレポートでは、今回IAISがリリースした資料のうち、ICS Version 2.0 CDについて報告する。ただし、ICS Version 2.0 CDについて、全体の特徴において、その概要に触れた後、具体的内容については、前回のレポートと同様に、保険負債評価に使用する割引率に焦点を絞って報告する。
■目次
1―はじめに
2―ICS Version 2.0 CDの目的・カバー範囲・今後のプロセス
1|ICS Version 2.0 CDの目的
2|ICS Version 2.0 CDのカバー範囲等
3|コンサルテーションのプロセス
4|今後のタイムテーブル
3―ICS Version 2.0 について
1|ComFrameへのICSの統合
2| ICS Version 2.0の目標
3| ICS の究極の目標
4|ICS Version 2.0の実施:クアラルンプール(KL)合意
5| 参照ICS のコンポーネント
4―ICS Version 2.0 CDの概要
1|単一の割引アプローチによるMAV
2|ICS資本要件の標準的な計算方法
3|資本リソースの適格基準のコンバージェンス基準
4|追加報告
5|GAAP Plus
6|その他のICS資本要件の計算方法(「その他の方法」)
7|コスト増と便益
8|モニタリング期間
5― ICS Version 2.0 CDの具体的内容-保険負債評価の割引率-
1|市場調整評価(MAV)アプローチ
2|GAAP調整アプローチ(GAAP Plus)
6―内部モデルの取扱
1|内部モデルの位置付け等
2|内部モデルの必須条件
7―まとめ
(2018年08月14日「基礎研レポート」)
経歴
中村 亮一のレポート
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