- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 金融・為替 >
- 金融政策 >
- 金融市場の動き(5月号)~日米株価の格差問題
2014年05月02日
- (株価) 30日に米ダウ平均株価が史上最高値を更新した。一方、わが国の株価は不振が続いており、日米株価の格差は鮮明だ。本来、日米株価の相関性は強いが、最近は相関係数が大きく低下している。一方、日本株とドル円レートとの相関関係は、相対的に強い関係性を維持。ドル円は、年初以降3円程度円高ドル安になっているが、この間の動きは米長期金利の動きと殆ど一致。つまり、米長期金利の低下がドルの低迷を通じて、日本株低迷をもたらしている。これが日米格差の一因とみられる。さらに、日本の独自要因が格差に拍車をかけている。消費税率引き上げによって、景気の先行きや企業業績に不透明感が出ているなかで、追加緩和期待が大きく後退していることだ。これから先もしばらくはこの状況が続きそうだが、時間軸を伸ばせば日本株の上昇に伴う日米格差の緩和が期待できる。米国では今後徐々に利上げが意識されやすくなり、長期金利上昇に波及する可能性が高い。また、国内でも消費税の影響が見えてくるため、不透明感が緩和される。ただし、カギとなるのはやはり政府の新成長戦略だ。新成長戦略で海外マネーを再び呼び込むことが出来るかどうかがキャッチアップに向けた重要課題となる。
- (日米欧金融政策) 4月の金融政策は、日欧で現状維持となったが、FRBが量的緩和の追加縮小を決定。なお、日銀は4月末に展望リポートを公表。15年度にかけて物価が2%に達するとの見通しが改めて示され、前回同様、早期に追加緩和に動く気配は見えない。
- (金融市場の動き) 4月はドル円、ユーロドル、長期金利ともに膠着感の強い状況が継続した。中期的な円安ドル高シナリオは今も生きているが、当面、ドル円の反発力は限定的になりそう。ユーロドルは弱含み、長期金利は横ばい圏内の展開を予想。
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1870
ソーシャルメディア
新着記事
-
2022年05月20日
数字の「17」は結構興味深い数字だって知っていますか -
2022年05月20日
消費者物価(全国22年4月)-コアCPI上昇率は、消費税引き上げの影響を除くと08年9月以来の2%台 -
2022年05月20日
夏の参院選に思う~次の世代により良い社会を引き継ぐために~ -
2022年05月20日
米国の不妊治療の現状とは?-米国の生産性が日本と比べて10.1%ポイントも高く、35歳未満での治療が12.2%ポイントも高い特徴- -
2022年05月19日
2022・2023年度経済見通し(22年5月)
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2022年05月17日
News Release
-
2022年04月21日
News Release
-
2022年04月04日
News Release
【金融市場の動き(5月号)~日米株価の格差問題】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
金融市場の動き(5月号)~日米株価の格差問題のレポート Topへ