- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 金融・為替 >
- 金融市場・外国為替(通貨・相場) >
- ドル高再開はいつか?~マーケット・カルテ5月号
2014年04月15日
ドル円相場は月初に104円間際に達した後反転、足元では101円台に下落している。ウクライナ情勢の緊迫化や米株価の調整で、リスク回避の円買いが優勢となった。また、8日の黒田日銀総裁会見を受けて追加緩和期待が後退したことも円高圧力になった。
今後もしばらく波乱含みでドル円の上値は重そうだ。寒波の影響剥落によって米景気は底堅い姿が示されそうだが、早期利上げ観測はやや修正されており、日米金利差の急拡大は見込めない。また、海外ではウクライナ情勢、国内では消費増税による景気下振れ懸念があり、リスクオンの円売りも期待薄。さらに増税は輸入減を通じて実需の円売りをも減少させる。しかし、遅くとも6月には円安ドル高基調の再開が期待できる。今よりも消費増税の反動減が緩和するとともに米景気の回復基調も強まっていると予想されるためだ。混迷を極めるウクライナ情勢も、大統領選を終えて落とし所が見えてくる可能性がある。
ユーロの対ドル相場は最近ドルの弱含みを受けて水準を切り上げている。しかし、今後3ヵ月で見ると、米景気回復やECBの追加緩和観測によってユーロがやや弱含むと見る。この間、円安ドル高も進むことで、ユーロ円では横ばいを予想。
長期金利は0.6%付近での低迷が続いている。3ヵ月後には円安や米金利回復が上昇圧力となるが、日銀の国債買入れによって影響が抑制されるため、上昇余地はかなり限定的。0.6~0.7%程度と予想する。
今後もしばらく波乱含みでドル円の上値は重そうだ。寒波の影響剥落によって米景気は底堅い姿が示されそうだが、早期利上げ観測はやや修正されており、日米金利差の急拡大は見込めない。また、海外ではウクライナ情勢、国内では消費増税による景気下振れ懸念があり、リスクオンの円売りも期待薄。さらに増税は輸入減を通じて実需の円売りをも減少させる。しかし、遅くとも6月には円安ドル高基調の再開が期待できる。今よりも消費増税の反動減が緩和するとともに米景気の回復基調も強まっていると予想されるためだ。混迷を極めるウクライナ情勢も、大統領選を終えて落とし所が見えてくる可能性がある。
ユーロの対ドル相場は最近ドルの弱含みを受けて水準を切り上げている。しかし、今後3ヵ月で見ると、米景気回復やECBの追加緩和観測によってユーロがやや弱含むと見る。この間、円安ドル高も進むことで、ユーロ円では横ばいを予想。
長期金利は0.6%付近での低迷が続いている。3ヵ月後には円安や米金利回復が上昇圧力となるが、日銀の国債買入れによって影響が抑制されるため、上昇余地はかなり限定的。0.6~0.7%程度と予想する。
(執筆時点:2014/4/15)
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1870
経歴
- ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所
・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年04月23日
他国との再保険の監督に関する留意事項の検討(欧州)-EIOPAの声明 -
2024年04月23日
気候変動-温暖化の情報提示-気候変動問題の科学の専門家は“ドラマが少ない方向に誤る?” -
2024年04月23日
今後お金をかけたいもの・金融資産 -
2024年04月23日
今週のレポート・コラムまとめ【4/16-4/22発行分】 -
2024年04月22日
2024年3月、グローバル株式市場は上昇が継続
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
【ドル高再開はいつか?~マーケット・カルテ5月号】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
ドル高再開はいつか?~マーケット・カルテ5月号のレポート Topへ