- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 中国経済 >
- 中国経済・金融・市場の動向:2014年の注目点
2013年12月27日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■要旨
- 2014年の経済成長率は、7.5%前後(年前半7%台後半、年後半7%台前半)と予想している。賃金上昇や人民元高で中国の輸出競争力が急激に落ちて来れば低めに、地方政府の抵抗で地方政府債務の圧縮が思うように進まなければ高めの経済成長率になる可能性があるだろう。
- 2014年の金融市場では、景気変動が小幅に留まることや、中央経済工作会議で「穏健な金融政策」を実施する方針が示されたことから、大きな金利の変化はないだろう。但し、2013年に金融市場を揺るがした理財商品の健全化や金融自由化は引き続きリスク要因として残る。
- 2014年の為替市場では、人民元が1ドル=6元前後に上昇すると見ている。年前半には1ドル=5元台に突入する局面もありそうだが、年後半には米国で出口戦略が前進して一進一退の動きになると予想する。また、為替改革が進展すると人民元高を加速させる可能性もある。
- 2014年の株式市場では、プラス材料とマイナス材料が交錯し、下値も堅そうだが上値を試す勢いにも欠けると思われる。株価が底割れするリスクとしては短期金利の急騰が挙げられる。特に、資金繰りが逼迫する6月(上期末)や12月(年度末)は要注意といえるだろう。
- 2014年の住宅市場では、旺盛な需要を背景に住宅価格が引き続き上昇すると思われる。但し、(1)不動産税(固定資産税)の適用範囲拡大と(2)不正住宅保有の取締り強化の2つの動きが、2014年の波乱材料となる可能性もあるので注意は怠れない。
(2013年12月27日「Weekly エコノミスト・レター」)
このレポートの関連カテゴリ
三尾 幸吉郎
三尾 幸吉郎のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2024/12/16 | 図表でみる世界のGDP-日本が置かれている現状と世界のトレンド | 三尾 幸吉郎 | 基礎研レター |
2024/07/30 | 図表でみる世界の人口ピラミッド | 三尾 幸吉郎 | 基礎研レター |
2024/04/05 | 不動産バブルの日中比較と中国経済の展望 | 三尾 幸吉郎 | 基礎研マンスリー |
2024/03/11 | Comparison of Real Estate Bubbles in China and Japan, and Prospects for the Chinese Economy | 三尾 幸吉郎 | 基礎研レポート |
新着記事
-
2025年03月14日
噴火による降灰への対策-雪とはまた違う対応 -
2025年03月14日
ロシアの物価状況(25年2月)-前年比で上昇が続き10%超に -
2025年03月14日
株式インデックス投資において割高・割安は気にするべきか-長期投資における判断基準について考える -
2025年03月13日
インド消費者物価(25年2月)~2月のCPI上昇率は半年ぶりの4%割れ -
2025年03月13日
行き先を探す“核の荷物”~高レベル放射性廃棄物の最終処分とエネルギー政策~
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
【中国経済・金融・市場の動向:2014年の注目点】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
中国経済・金融・市場の動向:2014年の注目点のレポート Topへ