- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- アジア経済 >
- タイ10-12月期GDP:前年同期比+18.9%~通年で6.4%、予想以上の高成長を達成
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■見出し
・予想以上の高成長を達成
・為替リスクが新たな懸念材料、長期的にはインドシナ開発に注目
■introduction
タイの国家経済社会開発委員会事務局(NESDB)は2月18日に2012年10-12月期の国内総生産(GDP)を公表した。実質GDP成長率は前年同期比(原系列)で+18.9%となり、前年同期が洪水の影響で大きく落ち込んでいたこともあり、7-9月期(同+3.1%)から大幅増となった。また、前期比(季節調整値)で見ても+3.6%の増加となり、こちらも7-9月期(同+1.5%)から加速している。その結果、2012年の成長率は+6.4%となり、洪水被害にあった2011年の+0.8%から急回復、予想以上の高成長を記録したと言える。
成長の内訳を需要項目別に見ても、総じて堅調だったと言える(図表1)。10-12月期は前年同期比で個人消費が+12.2%、政府消費が+12.1%、投資が+23.5%を記録、とりわけ投資の伸びは官民ともに20%を超えており成長の原動力となった。外需についても、10-12月期は観光客が急増、サービス輸出が同+42.3%と大きく増加しており、輸出全体でも前年同期比+19.0%と高い成長を記録した。一方、輸入の伸びは前年同期比+14.7%と輸出の伸びに比べ限定的にとどまったため、純輸出の成長率への寄与は+4.7%ポイントと大幅プラスとなった。
供給項目を見ると、7-9月期はGDPシェアで約4割に達する製造業が前年同期比+37.4%と大幅に伸びた(図表2)。今まで生産回復に遅れが目立っていたHDDなどの主要産業でも伸びが見られたほか、政府による自動車購入支援策が生産を押し上げたと見られる。また観光客が増えた影響でホテル・レストラン業が前年同期比+25.4%の高い成長を記録するなどサービス業も堅調だった。
(2013年02月19日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1818
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
高山 武士のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/05/01 | ユーロ圏GDP(2025年1-3月期)-前期比0.4%に加速 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
2025/04/23 | IMF世界経済見通し-トランプ関税で世界成長率は3%割れに | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
2025/04/18 | ECB政策理事会-トランプ関税を受け6会合連続の利下げ決定 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
2025/04/16 | 英国雇用関連統計(25年3月)-緩やかながらも賃金上昇率の減速傾向が継続 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
新着記事
-
2025年05月02日
ネットでの誹謗中傷-ネット上における許されない発言とは? -
2025年05月02日
雇用関連統計25年3月-失業率、有効求人倍率ともに横ばい圏内の動きが続く -
2025年05月01日
日本を米国車が走りまわる日-掃除機は「でかくてがさつ」から脱却- -
2025年05月01日
米個人所得・消費支出(25年3月)-個人消費(前月比)が上振れする一方、PCE価格指数(前月比)は総合、コアともに横這い -
2025年05月01日
米GDP(25年1-3月期)-前期比年率▲0.3%と22年1-3月期以来のマイナス、市場予想も下回る
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年04月02日
News Release
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
【タイ10-12月期GDP:前年同期比+18.9%~通年で6.4%、予想以上の高成長を達成】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
タイ10-12月期GDP:前年同期比+18.9%~通年で6.4%、予想以上の高成長を達成のレポート Topへ