- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- アジア経済 >
- インド2012年1-3月期GDP:前年同期比+5.3%~予想外の低成長、ルピー安の悪循環が懸念
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■見出し
・現状:成長率は5%台に
・ルピー安からの悪循環が懸念材料
■introduction
インド中央統計機構(CSO)は5月31日に2012年1-3月期の国内総生産(GDP)を公表した。実質GDP成長率(供給側)は前年同期比5.3%の増加となり、2011年の1-3月期(前年同期比+9.2%をピークに4四半期連続で成長率が減速した。これはリーマン・ショック期を下回る成長率となる(図表1)。その結果、2011年度(2011年4月~翌年3月)の成長率は前年比+6.5%となり、2010年度(前年比+8.4%)から大きく鈍化した。
1-3月期の成長率を供給側から見ると、第一次産業、第二次産業、第三次産業のすべてで10-12月期より減速している。とりわけ第二次産業の減速が顕著で、なかでも2011年前半には7%台で成長していた製造業が、1-3月期には前年同期比▲0.3%を記録した。製造業は昨年10-12月期(同+0.6%)ですでに低成長だったが、1-3月期はさらに低下しマイナス成長に転じている。第三次産業は比較的堅調に推移しているが、1-3月期は前年同期比+7.9%と10-12月期(同+8.9%)から低下しており、経済活動全体が鈍化していることを示唆する結果だったと言える。
1-3月期の実質GDP成長率を支出側から見ると、10-12月期に続き冴えない状況が続いていると言える(図表2)。1-3月期の個人消費は前年同期比+6.1%と10-12月期(同+6.4%)より減速した。1-3月期の投資は前年同期比+3.6%となり、10-12月期のマイナス成長(同▲0.3%)からプラス成長に転じたものの、伸び率は依然として低い。
(2012年06月01日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1818
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
高山 武士のレポート
| 日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
|---|---|---|---|
| 2025/10/31 | ECB政策理事会-3会合連続となる全会一致の据え置き決定 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
| 2025/10/31 | ユーロ圏GDP(2025年7-9月期)-前期比プラス成長を維持し、成長率は加速 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
| 2025/10/31 | ユーロ圏失業率(2025年9月)-失業率は6.3%で横ばい推移 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
| 2025/10/15 | IMF世界経済見通し-世界成長率見通しは3.2%まで上方修正 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
新着記事
-
2025年11月04日
今週のレポート・コラムまとめ【10/28-10/31発行分】 -
2025年10月31日
交流を広げるだけでは届かない-関係人口・二地域居住に求められる「心の安全・安心」と今後の道筋 -
2025年10月31日
ECB政策理事会-3会合連続となる全会一致の据え置き決定 -
2025年10月31日
2025年7-9月期の実質GDP~前期比▲0.7%(年率▲2.7%)を予測~ -
2025年10月31日
保険型投資商品の特徴を理解すること(欧州)-欧州保険協会の解説文書
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【インド2012年1-3月期GDP:前年同期比+5.3%~予想外の低成長、ルピー安の悪循環が懸念】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
インド2012年1-3月期GDP:前年同期比+5.3%~予想外の低成長、ルピー安の悪循環が懸念のレポート Topへ










