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- 欧州経済見通し~次の課題は危機国の成長と雇用の支援~
2012年03月09日
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- ギリシャの債務再編は昨年7月段階の想定を大きく上回る規模になったが、総額1兆ユーロ超のECBの3年物資金供給が緩衝材となり、秩序の維持に成功しつつある。
- ユーロ圏全体では、「ユーロ圏レベルでの対応」、「ECBの政策」、「各国の努力」という3つの歯車がおおむね調和を保ったことで、2012年の成長率はマイナス0.1%とマイルドな景気後退に留まる見通しだ。
- EFSF/ESMの支援能力拡充後のユーロ圏レベルでの危機対応の主題は過剰債務圧縮と競争力回復の両立に挑む南欧等の成長と雇用の支援。域内格差是正手段として財政統合やユーロ債導入のハードルは高すぎ、EU財政やEIBなど既存の枠組みの有効活用や技術支援が現実的。各国事情を配慮したルールの適用も重要だ。
- ユーロ圏がとりあえず深刻な景気後退を回避したことはイギリスにとっても好材料である。成長率は一時的要因も影響し一進一退が続くが、基調は緩やかな回復となろう。
(2012年03月09日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- ・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職
・ 2015~2024年度 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017~2024年度 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022~2024年度 Discuss Japan編集委員
・ 2022年5月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員
・ 2024年10月~ 雑誌『外交』編集委員
・ 2025年5月~ 経団連総合政策研究所特任研究主幹
伊藤 さゆりのレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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