- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 金融・為替 >
- 金融市場・外国為替(通貨・相場) >
- 10月マネー統計~銀行貸出がついにマイナス圏を脱却
■見出し
・貸出動向: 23ヶ月ぶりの前年比プラス
・主要銀行貸出動向アンケート調査: 企業の資金需要は下げ止まり
・マネタリーベース: 介入資金の放置により足元はさらに拡大
・マネーストック: 投資信託が2年半ぶりの低水準に
■introduction
日銀が発表した10月の貸出・資金吸収動向等によると、銀行総貸出(平残)の前年比伸び率は0.1%と前月の同▲0.3%からプラス圏へと上昇した。前年比でのプラスは実に23ヶ月ぶりとなる。ただし、要因として、前年の貸出残高が減少し、比較対照のハードルが切り下がってきた影響も大きい。前月比で見ても9月以降増加基調となってきているものの、資金需要の勢いはまだ力強さに欠ける。
内訳では、都銀等が前年比▲1.6%減、地銀が同1.8%増と従来同様の構図だが、都銀もマイナス幅縮小の動きが顕著に。貸出先別(8月まで)では、中小企業向けの低迷が続いているものの、社債発行が困難となっている電力会社向け貸出増の影響もあり、大企業向けが改善している。
来月以降、前年比のハードルがさらに下がること、今後も電力会社向けの増加が見込まれることから、銀行貸出は当面前年比プラスを維持するとみられるが、注目点は牽引役となる復興需要だ。被災地域の貸出金の伸び率を見ると、全国平均こそ上回るものの限定的であり、復興に伴う資金需要はあまり顕在化していない模様。今後どのタイミングでどの程度の規模で出てくるかが銀行貸出のポイントになる(図表1~5)。
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1870
- ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所
・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年04月19日
しぶといドル高圧力、一体いつまで続くのか?~マーケット・カルテ5月号 -
2024年04月19日
年金将来見通しの経済前提は、内閣府3シナリオにゼロ成長を追加-2024年夏に公表される将来見通しへの影響 -
2024年04月19日
パワーカップル世帯の動向-2023年で40万世帯、10年で2倍へ増加、子育て世帯が6割 -
2024年04月19日
消費者物価(全国24年3月)-コアCPIは24年度半ばまで2%台後半の伸びが続く見通し -
2024年04月19日
ふるさと納税のデフォルト使途-ふるさと納税の使途は誰が選択しているのか?
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
【10月マネー統計~銀行貸出がついにマイナス圏を脱却】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
10月マネー統計~銀行貸出がついにマイナス圏を脱却のレポート Topへ