- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- アジア経済 >
- インドネシアの金融政策(11年10月)~景気が底堅い中でのサプライズとなる利下げ
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■見出し
・金融政策の状況
・金融政策の影響
■introduction
インドネシア銀行(中央銀行)は10月11日に金融政策決定会合を開催し、政策金利であるBIレートを0.25%引き下げて6.50%にすることを決定した 。世界金融危機時の2009年8月に利下げを行なって以降、2年2カ月ぶりの利下げとなった 。
インドネシアの短期金融市場では、近年、市場金利が政策金利(誘導目標)を下回る状態が続いていた。その意味では、今回の利下げは政策金利を市場金利に合わせた形となっている。
ただし、実体経済の状況を見ると堅調に推移しており、景気鈍化の兆候も無かったため、事前予想では政策金利の据置きが大勢を占めていた。むしろ、将来的には流動性を吸収していくとの観測もあった中での利下げ決定であり、サプライズだったといえる。また、新興国の中でも他国に先んじて利下げを実施したことになる。
中央銀行は2011年から12年までのインフレ率は、利下げを実行しても5%以下に留まるとの見通しを示し、今回の決定は世界的な成長鈍化と金融市場の機能低下からの影響を和らげるために行ったとした。また、欧州と米国がそれぞれ抱える債務問題を背景にした投資家のリスク回避的な行動から、短期的に国債や株式などから資金が引き揚げられ、市場が混乱することに対して警戒していくと述べた。
(2011年10月13日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1818
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
高山 武士のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/04/18 | ECB政策理事会-トランプ関税を受け6会合連続の利下げ決定 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
2025/04/16 | 英国雇用関連統計(25年3月)-緩やかながらも賃金上昇率の減速傾向が継続 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
2025/04/14 | ロシアGDP(2024年10-12月期)-前年比伸び率は再び4%台半ばに上昇 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
2025/04/14 | ロシアの物価状況(25年3月)-総合指数の前年比は2か月連続で10%超 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
新着記事
-
2025年04月22日
今週のレポート・コラムまとめ【4/15-4/21発行分】 -
2025年04月21日
日本国債市場は市場機能を回復したか-金融正常化における価格発見機能の構造変化 -
2025年04月21日
「都道府県人口減の未来図」-2024年都道府県20代人口流出率ランキング -
2025年04月18日
トランプ関税発の円高は止まるか?~マーケット・カルテ5月号 -
2025年04月18日
ECB政策理事会-トランプ関税を受け6会合連続の利下げ決定
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年04月02日
News Release
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
【インドネシアの金融政策(11年10月)~景気が底堅い中でのサプライズとなる利下げ】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
インドネシアの金融政策(11年10月)~景気が底堅い中でのサプライズとなる利下げのレポート Topへ